百五十二通目 ページ3
「はぁ…一日寝てたらようやく熱が下がった」
仕事終わりのお兄ちゃんに家まで送って貰って、少しほっとする。
やっぱり自分の家が一番落ち着ける。
帰り際には熱冷ましまで買ってくれたから、これで明日の仕事は大丈夫なはず。
「…まだ全然本調子じゃないけど…」
適当にうどんを作って食べる。
出来合いだけど十分美味しい。
スマホを見れば、桃花ちゃんから謝罪の連絡が入ってた。
桃花ちゃんから、というよりは桃花ちゃんの彼氏の佐藤さんからだけど。
明日、またいろいろ聞かれちゃうな。
…壱馬さんのことは…喋らないほうがいいかな…。
なんとなくだけど、私が恋してる相手が芸能人だって分かってそうだけど…。
マスクをして、部屋を暖めてブランケットを羽織る。
汗かくくらいじゃないと治らないよね。
プルルルル…プルルルル…。
電話が鳴ってスマホを見れば…。
久しぶりに見る、壱馬さんの名前…。
「はい、もしもし」
壱「もしもし、川村です」
電話してたときの、いつもの挨拶。
たったそれだけで嬉しくなって、笑ってしまいそうになる。
壱「…なんか緊張する」
「え？」
壱「電話、久しぶりすぎて」
「…そうだね」
最後の電話は…今思い出しても泣いちゃいそうなくらい、辛かったから。
「…でも、連絡先消したのによくわかったね。私の番号…」
壱「…手紙は捨てへんかったから」
「…あぁ、そっか」
私の電話番号、手紙に書いてたんだった。
「捨てないでくれてたんだ」
壱「捨てられへんかった。…今思うと未練タラタラやな、俺」
「…私も、捨ててないよ」
写真も手紙もちゃんと全部取ってある。
壱「風邪は？もうええの？」
「うーん、今熱冷まし飲んだところ。まだ少し体が重いけど、明日も仕事だから」
壱「…無理せんで」
「んふふ、ありがとう。壱馬さんとお話できたから元気出てきた」
壱「朝も話したのに？」
「朝だけじゃ足りないから電話掛けてくれたんじゃないの？」
壱「…そうです」
負けたわ、と笑う壱馬さんにつられて笑う。
こうして電話して笑い合える日々が戻ってくるなんて…本当に夢みたい。
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彼岸花(プロフ) - 玲生さん» コメントありがとうございます！最高でしたか？そう言っていただけて嬉しいです！またほかの作品も読んでくださると嬉しいです！ (2時間前) (
レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
玲生(プロフ) - もーーさいこうでした！！！ (5月1日 22時) (レス) @page47 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！応援ありがとうございます、活力になります！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月11日 10時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - コメント失礼します！完結おめでとうございます！この作品が更新される度にドキドキワクワクしてました😆これからもから陰ながら応援しております！新作楽しみです💗 (2023年4月11日 7時) (レス) @page47 id: 44272a33cd (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みーこさん» コメントありがとうございます！結婚後のお話は考えていませんでしたが前向きに検討したいと思います！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月10日 9時) (レス) @page47 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年3月18日 18時
