百六十五通目 ページ16
食事を終えて、少しまったりとした空気が流れる。
お腹いっぱいだし、お酒も美味しくて大満足。
ニコニコしてたら、ふわりと香水の香りがした。
「か、壱馬くんっ？」
向かいの席に座ってた壱馬くんが、隣に来ていた。
前よりもずっと近い距離で。
壱「可愛い、ずっとニコニコしてる」
「っ…だ、だって、楽しくて…お料理も美味しかったし…」
壱「…手、握っていい？」
こくんと頷けば、ソファーに置いてた私の手に、重ねるようにして大きな手が触れた。
暖かくて、男の人らしいゴツゴツした手。
私の手との大きさの違いに、ドキドキする。
「…壱馬くんの手、大きい」
壱「Aの手が小さいだけやない？」
「そんなことないよ、私小柄じゃないし」
遺伝的にも小柄じゃないし、今ヒール履いてるし。
手が小さいとかも言われたことない。
けどその瞬間、大きな腕で抱きしめられた。
壱「んー…俺からしたら十分小柄やな」
彼の腕の中にすっぽり埋まるような感覚に、心臓が高鳴って口から飛び出そうになる。
おずおず彼の背中に腕を回すけど…筋肉がついてるからかな…。
腕が回りきらない。
パフォーマーの皆さんがめちゃくちゃ鍛えてるってことは分かってるけど…
ボーカルの人も鍛えてるんだ…。
服越しに伝わってくる体温と筋肉に、さっきから照れっぱなし。
髪の毛をくしゃりと撫でてくれる手が心地よくて、目を閉じる。
壱「…キス、していい？」
「っ…うん」
髪を撫でて、頬を撫でて、唇を撫でられる。
私を見る彼の瞳があまりにも優しくて…ずっと見ていたくなる。
お返しするように彼の頬を撫でれば…
その瞬間、唇に優しいぬくもりを感じた。
「んっ…」
喉の奥から声が零れる。
離れてはまたキスしてを繰り返す。
恋人になって初めてのキス…。
あの時とは違う、優しくも…愛が伝わってくる。
…悲しくないキスだ。
少しずつ、呼吸が乱れてくる。
壱「ごめ…止まんない」
「っ…」
壱「…もう少しだけ」
「んんっ…」
壱「…好き…」
私が息を吸う間に愛を囁いて
また塞がれる。
ギュッと彼の手を握れば…優しく握り返してくれた。
彼でいっぱいになって…溢れるくらい満たされていく。
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玲生(プロフ) - もーーさいこうでした！！！ (5月1日 22時) (
レス) @page47 id: 7f34fd14ff (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - ayaさん» コメントありがとうございます！応援ありがとうございます、活力になります！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月11日 10時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - コメント失礼します！完結おめでとうございます！この作品が更新される度にドキドキワクワクしてました😆これからもから陰ながら応援しております！新作楽しみです💗 (2023年4月11日 7時) (レス) @page47 id: 44272a33cd (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - みーこさん» コメントありがとうございます！結婚後のお話は考えていませんでしたが前向きに検討したいと思います！新作もぜひ覗いて見てください！ (2023年4月10日 9時) (レス) @page47 id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます👏毎回、更新を楽しみにしてました。結婚後のお話を書いて欲しいです。新作も楽しみにしております。 (2023年4月10日 6時) (レス) @page47 id: 9ba221d380 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年3月18日 18時
