五十九通目 ページ10
今回MVを撮る曲は、今度から放送されるドラマの主題歌らしい。※フィクションです。
お嬢様で窮屈な暮らししてた女の子を振り向かせるのは誰か、的なMVのストーリーで撮っていくらしいけど…。
大丈夫？この設定、ファンから刺されない？
結局長年の執事であるお兄ちゃん…登坂広臣がお姫様抱っこして連れ去るというオチらしい。
そうして始まった撮影は私の緊張を終始高めるようなものだった。
臣「いい感じいい感じ。やっぱお前呼んでよかったわ」
「もう緊張しちゃうから最初で最後だよ」
臣「壱馬にお願いされたら受け入れる？」
「かっ…！！」
な、なんでそこで壱馬さんの名前が出るってわけ！？
「わ、私そこまで壱馬さんと仲良くないし…壱馬さんは私には頼まないよ」
臣「もしもだよ、もしも」
「…………」
臣「俺のポジションが壱馬だったらどうする？」
お兄ちゃんのポジションが壱馬さんだったら…。
私の執事で、最後には手を引いてお姫様抱っこされるってこと？
想像しただけでさらに鼓動が早くなっていくのを感じた。
顔に熱が集中する。
「…もっと無理、やっぱりお兄ちゃんでよかった…」
臣「フラれてやんの、あいつ」
そ、そういう意味でもないんだけど…。
臣「じゃあほかの女の子に頼んじゃうね」
「…何が言いたいの？」
臣「なんも？」
「もう！こっちは半休貰ってきてるのに！意地悪するなら帰るよ！」
臣「ごめんごめん笑」
意地悪なお兄ちゃんに不満が漏れる。
壱馬さんは、お仕事に一生懸命な人だから。
きっと私情なんて入れない。
仕事になったら、私のことなんて興味なくなる。
それに…そんな機会はもしも、でもあり得ない。
その時はきっと…もう手紙と電話の垣根を越えている。
なんで私と壱馬さんをくっつけようとするわけ？
そんなの壱馬さんからしたら迷惑すぎるでしょ！
からかってくるお兄ちゃんへの不満を頭の中で発散させながら
外での撮影のために移動の車に乗った。
…この車、三代目さんの移動車らしい。
ごめんなさい、一般人が紛れ込んでしまって。
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彼岸花(プロフ) - 夜宵-yayoi-さん» コメントありがとうございます！続編もよろしくお願いします！ (2023年2月19日 23時) (
レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
夜宵-yayoi-(プロフ) - 続編楽しみにしてます！ (2023年2月19日 21時) (レス) @page50 id: 213e291fb2 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！続編も見ていただけると嬉しいです！！ (2023年2月19日 21時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 続編楽しみにしてます！ (2023年2月19日 19時) (レス) @page50 id: 1db2654d16 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！幸せになるまでもう少しかかりますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (2023年2月17日 21時) (レス) @page46 id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年1月24日 18時
