六十三通目 ページ14
「壱馬さんは眠くないんですか？」
壱「まだ２１時ですよ」
「あ、ほんとだ…」
壱「ふふ笑 ほんまにお疲れなんやな」
「…でも壱馬さんから電話来たから、目が覚めちゃいました」
壱「っ…それならお詫びに、眠くなるまで話しててあげる」
そう言った彼の声は、本当は聞いてるだけで眠くなりそうなくらいいい声なんだけど…。
彼の言葉が、眠気を覚ますくらい、胸をドキドキさせる。
まだ片手で数える程度しか電話してないのに、もうあなたと仲がいい気でいる。
壱「今日はお仕事忙しかったんですか？」
「そうですね…今日はちょっと慣れないこと多くて、疲れちゃいました」
壱「あぁ…そういうこともありますよね」
「あ、でも壱馬さんはそうですよね。私はある程度同じような仕事の繰り返しですけど…
壱馬さんは努力もしてますし、新しいことする機会がいっぱいあるんじゃないんですか？」
壱「まぁ、そうですね。新しい曲歌うときとか」
「え…」
壱「ん？」
「壱馬さんって、ボーカルなんですか？」
壱「そうやけど…それも知らんかったん？笑」
「だ、だからお兄ちゃんと仲良いんですね」
壱「はい、臣さんを尊敬してます」
「…だからすごくいい声なんだ…」
壱「…俺もAさんの声好きです。めちゃくちゃいい声ですよ」
「えぇっ！そ、そんなこと言うの壱馬さんが初めてですよ」
声を褒められることなんて、なかなかない。
だって、私と会う人はみんな、苗字か顔について触れるから。
こうして褒められたことないところを褒められると…すごく嬉しく感じる。
これも、顔を見てない特権なのかな。
でもそっか、壱馬さんはボーカルだから、声がいいとか声が好きとか聞きなれてるのか…。
私しか知らない壱馬さんのいいところって、なんだろう？
壱「…Aさん？」
「あ、ご、ごめんなさい」
壱「もしかして、俺の情報聞いてちょっと怖くなった？」
「…いいえ」
壱「？」
「…私しか知らない壱馬さんのいいところ、考えてたんです」
壱「っ…！」
「壱馬さんが、私の声褒めてくれたので…」
正直考えなくてもいくらでも出てくるんだけど…。
私だけが知るってなると難しいなぁ…。
…私よりも彼のこと知ってる人なんて、いくらでもいるだろうし。
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彼岸花(プロフ) - 夜宵-yayoi-さん» コメントありがとうございます！続編もよろしくお願いします！ (2023年2月19日 23時) (
レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
夜宵-yayoi-(プロフ) - 続編楽しみにしてます！ (2023年2月19日 21時) (レス) @page50 id: 213e291fb2 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！続編も見ていただけると嬉しいです！！ (2023年2月19日 21時) (レス) id: ea547107ff (このIDを非表示/違反報告)
紫雨(プロフ) - 続編楽しみにしてます！ (2023年2月19日 19時) (レス) @page50 id: 1db2654d16 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸花(プロフ) - 紫雨さん» コメントありがとうございます！幸せになるまでもう少しかかりますので気長にお待ちいただけると幸いです！ (2023年2月17日 21時) (レス) @page46 id: f47c3cd118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸花
| 作成日時：2023年1月24日 18時
