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「生きる理由なんて、人それぞれだろ」
『…え？』
思わず顔を上げるとローくんと目が合った。
「俺は、生きてる事自体に意味があると思ってる。その理由なんて、幾らでも後付け出来るしな。」
そう言ってローくんは
ソファの背もたれに腕を回し足を組み替え
真っ直ぐに私を見遣った。
「何処でどんな人生を過ごそうが、ソイツの自由。誰も口出しなんか出来ねェだろ。」
『…確かに。そう、だね』
「それに生きてさえいれば、これからどうにでも出来るしな。」
ローくんの言葉は
不思議と私の胸の中にストンと落ちて来た。
過去ばかりに目を向けるのではなく
前を、これからを見て生きて行けば良いのだと
背中を押してくれているように思えた。
「その"理由"ってヤツが無いと駄目だと言うんなら……」
『？』
「見つかるまで、俺がその理由になってやるよ。」
『…ッ！』
「お前は俺の為に、これからも生き続けろ。」
意志の強い真っ直ぐな双眼が
私を鋭く、射抜くように見つめている。
鋭いけど、怖さなどは全く感じない。
寧ろ安心させてくれるような視線。
そんな彼の表情に目を奪われ
私の口角は自然と持ち上がっていた。
暗くて独り淋しい道に光が差し込んだ。
優しく、温かい一筋の光が。
『…うん！私、これからはローくんの為に生きる！』
今度は私が真っ直ぐにローくんの目を見て言う。
すると一瞬だけど、ローくんは目を見開いた。
タトゥーの入った長い指をグシャっと髪に通して
俯いたローくんは深く息を吐くと
今度は少し呆れたような口調で言った。
「お前の納得する理由が見つかるまで、だ。俺はその"代わり"だ。」
『ふふ、うん。分かってる！早く見つけるね、理由』
「別にそんな無理矢理探さなくたって生きていけると思うがな。」
『ありがとうローくん！』
「………」
俯いていた顔を上げ
無言で此方を見ているローくんの眉間には
ほんの僅かにだけど皴が寄っていて
心なしか、口もムッと閉ざされている。
え、もしかして怒ってる…？
「…怒ってねェ。これが普通だ」
『え、』(なんで思ってる事分かったんだろ)
「お前顔に出すぎなんだよ。あと声に出てた」
『……すいません。気を付けます』
……ま、怒ってないならいっか！
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ベビーカステラ(プロフ) - あんちょろさん» あんちょろ様！コメントありがとうございます！たった今、パスワード解除しました！これからも読んでもらえると嬉しいです！ (2023年4月3日 0時) (
レス) id: 6cc3977ac9 (このIDを非表示/違反報告)
あんちょろ(プロフ) - 楽しく読ませていただいています♪次のお話はパスワードついてましたがまだ編集中の未公開ということですか？ (2023年4月2日 0時) (レス) @page50 id: 67b3a9cf2e (このIDを非表示/違反報告)
ベビーカステラ(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして、コメントありがとうございます！勿論、オチはローさんにする予定です！これからも読んでもらえると嬉しいですっ！ (2023年3月24日 9時) (レス) id: 58c35d3d2b (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか？できればトラファルガーローオチでお願い出来ますか？続き頑張ってください。応援してます。 (2023年3月23日 21時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ベビーカステラ | 作成日時：2023年3月16日 13時
