ふかだとゆず ページ5
side fukada
「ねぇ！」
目の前にはいかにも怒ってます、って顔したAちゃん
「ふかだ、私の話聞いてる？」
「聞いてます聞いてます！」
「なんで光成と二人で旅行行くの！」
「Aはお仕事だから行けない日程だけど俺らたまたま空いてたから
行ってくるねって俺言ったでしょ。Aもいいよって言ってたじゃん」
檜山くんがなんとか落ち着かせようとしてくれるけど
なかなか機嫌は直ってくれない
「だって糸島も行ったんでしょ？お母さんの実家あるんだから私案内できたもん」
「えそうなんすか！？じゃあ今度Aちゃんも一緒に行きましょ！」
「やだ、次は光成とふたりだけで行く」
完全に拗ねモードに入るAちゃんだけど
青木くんには「A拗ねないの〜」とほっぺたをつままれ
ご機嫌とりであじと豊田くんにお菓子をもらってなんとかトーンダウン
「次は一緒に行こうね、福岡だけじゃなくていろんなとこ行きたいし」
私も！
最後は檜山くんで完全回復のAちゃんはルンルンで旅行の計画を立てだした
「あ、！」
「今度はなんだよ」
治安悪めの湧くんにかるーく睨まれながらカバンを漁ってお目当てのものを取り出す
「Aちゃんにお土産、買ってきたんすよ」
「私に？」
「はい、これどーぞ」
渡したものを見るなり表情がパァっと明るくなるAちゃん
やっぱり檜山くんの「これでAは釣れる」の言葉は伊達じゃなかった…
「チロリアンだ！え、え、やった！ふかだありがと！」
普段はツンのAちゃんの最大級の笑顔を向けられて瀕死の俺をよそに
お菓子の袋を開けて楽しそうにしていた俺たちの紅一点はやっぱり今日もかわいすぎる
「ねぇねぇAそれいっこちょーだい」
「ヤダこれ私の好きなやつだもんうっちー自分で買ってきな」
「ごめんうっちー今度行ったとき俺が買ってくるわ」
うっちーくんにはめっちゃ塩対応だった
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 347人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：璃子 | 作成日時：2023年9月13日 17時
