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由「噴き出し花火やろ、はい火つけて」
稜「え?なんで俺?」
由「まさかレディーにやらせるつもりじゃないでしょ?」
稜「いやAちゃんは危ないから絶対やらせないよ、由香ちゃんは…」
由「はあ?」
拓「ったくイチャイチャすんなよ早く点けろ」
してねーよ!と稜雅くんは少し焦った様子だった。海くんが「稜雅遅い」とささっと火を点けると、空に向かって一気に噴き上げる花火。
…稜雅くん顔赤い……
「すごーい…」
久しぶりに花火やったなあ。こうやってみんなでわいわいする事も、笑い合う事も。由香と稜雅くんと拓弥くんはいつの間にか少し離れた所で三人で何やら騒いでいた。
海「…やっぱりAちゃんは笑ってる方がいいね」
「え?」
海「……さっきも言ったけどさ、Aちゃんは素敵な女の子だよ。笑った顔なんて誰よりもいっちばん可愛い」
俺が言うんだから間違いないよ、と笑った海くん。けどその横顔はどこか寂しそうで、消えてしまいそうだったというか。
「…海くんも、素敵な男の子だよ」
海「ほんと?ありがと」
嬉しいな、と言って笑った海くん。その笑顔にさっきの寂しそうな感じはなくて。あれ、見間違いだったのかな…
ぼうっと海くんの横顔を見ていると、何かを思い出したような、でも楽しそうな顔でこっちを見た。
海「そんな嬉しい事言ってくれるAちゃんには、良い事教えてあげる」
「…良い事?」
海「……本当は、言うなって言われてるんだけど…」
三人の笑い声が少し遠くで聞こえる。拓弥くんと一瞬目が合った気がしたけど、またすぐ吹き上げた花火が二人の視界を遮った。
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な な .(プロフ) - まいめろさん» コメントありがとうございます!それぞれのお話後日公開しようと思います! (2017年5月20日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
まいめろ(プロフ) - この話大好きで更新楽しみにしてて、今回終わってしまったけど本当に面白い作品でした!!出来れば稜雅くんと由香ちゃん、海くんと女の子のお話も読んでみたいです!! (2017年5月19日 6時) (レス) id: 5d49ea269e (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - 田中れなさん» 大好きと言っていただけて嬉しいです( ; ; )頑張ります! (2017年5月5日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - エムさん» ありがとうございます( ; ; )暖かいお言葉ありがとうございます!頑張ります^_^ (2017年5月5日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
田中れな - な な .さん» このお話大好きです!更新頑張ってください!応援してます^^ (2017年5月5日 14時) (レス) id: 2b82d704e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な な . | 作成日時:2017年4月17日 22時