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「287…」
ベッドに入って目を閉じたけど、全く睡魔はやって来なくて。天井の模様の数なんて数えて、ため息をついた。
枕元に置いていたスマホを見る。拓弥くんから何か来ているはずもなく、また布団に潜り込む。
「………拓弥くん…」
そうぽつりと呟いたのと、ガラガラとドアの開く音が聞こえたのは同時だった。無意識に息を潜めて、その気配を感じる。静かな足音は近付いて、隣のベッドに腰掛ける音が聞こえた。誰か具合の悪い人が来たのかな、と思ったけど、そこから何も音が聞こえなくて。
「……A、」
その代わりに聞こえた小さな声。
カーテン越しにぼんやり見えるシルエット。
「……拓弥、くん…?」
起き上がりカーテンの側まで寄る。聞きたかった声、会いたかった拓弥くん。間違えるはずもない。床との間から上靴が見えて、拓弥くんもカーテン側に寄ったのが分かった。このカーテン越しに、私と拓弥くんは向かい合って。
拓「……A、」
拓「…すぐ来てやれなくて、ごめん」
拓「怖い思いさせて……ごめん」
その声は震えていて。こんな弱々しく話す拓弥くんは、私は初めてだった。
「……ううん」
拓「…怖い?俺の事」
「…怖くないよ、」
拓「………」
拓弥くんは黙り込んだ。しばらくして、ゆっくり息を吐く音が聞こえた。
拓「……自分も、あんな風に傷付けられるかもって…思わなかった?」
拓「…もう、近寄りたくないって…触れられたくないって……思われても、仕方ないけど…」
いつも強気な拓弥くんはきっと、誰よりも繊細なんだ。強気なのも、多分自分を守る為であって。拓弥くんは、少し不器用なだけなんだ。
「……違うよ、」
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な な .(プロフ) - まいめろさん» コメントありがとうございます!それぞれのお話後日公開しようと思います! (2017年5月20日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
まいめろ(プロフ) - この話大好きで更新楽しみにしてて、今回終わってしまったけど本当に面白い作品でした!!出来れば稜雅くんと由香ちゃん、海くんと女の子のお話も読んでみたいです!! (2017年5月19日 6時) (レス) id: 5d49ea269e (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - 田中れなさん» 大好きと言っていただけて嬉しいです( ; ; )頑張ります! (2017年5月5日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - エムさん» ありがとうございます( ; ; )暖かいお言葉ありがとうございます!頑張ります^_^ (2017年5月5日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
田中れな - な な .さん» このお話大好きです!更新頑張ってください!応援してます^^ (2017年5月5日 14時) (レス) id: 2b82d704e3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:な な . | 作成日時:2017年4月17日 22時