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「…ここ学校だけど。お前猿かよ」




涙でぼやけた視界ではその姿をちゃんと見る事はできなかった。けど、すぐにわかるその声。





「……たくや、くん…」

海「そういう事ね」

稜「おかしいと思った。拓弥がスマホなくすなんて絶対ないから」

由「A!」

「由香っ…」





抱き締めてくれた由香の体温に安心する。拓弥くんが山崎くんを睨み付けているのが由香の肩越しに見えた。





拓「…こいつがどんだけ怖かったか、どんな気持ちだったか分かってんのかよ」

山「ちょっとからかっただけじゃん。つかお前らとは仲良くしといて私男嫌いです、とかおかしくねえ?」

由「…そういう考えじゃ仲良くなんの一生無理だろうねぇ…」

山「別にお前ら付き合ってるわけでもないしいいじゃん。あ、それかもう草川はAちゃん食っちゃったから情が湧いてる感じ?」




今まで見た事がないくらい怖い顔をした拓弥くんは、ゆっくり山崎くんの襟元を掴む。なんだよ、と言いかけた山崎くんが机の方に吹っ飛ばされて、物凄い音がしたのは一瞬の出来事だった。





「拓弥く……」

海「…もうこうなったら手付けらんねえ」

稜「…まあ自業自得だよ、山崎…」

由「…終わったな」





床に倒れた山崎くんに、ゆっくり拓弥くんが近付く。ゆっくりなのがまた怖い…口元に血が滲んだ山崎くんが、拓弥くんを見上げた。山崎くんもまた、拓弥くんの殺気に圧倒されているようで。このままじゃ死んじゃうんじゃ…




「拓弥くん…」

拓「……」





拓弥くんはちらりとこっちを向いた。前髪が目にかかって、その顔はよく見えなかったけど。




拓「…次やったらマジで殺す」




近くにあった机を蹴った拓弥くんはそのまま教室を出てしまった。海くんと稜雅くんは憐れんだような目で山崎くんを見て、山崎くんは半べそをかいていた…




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設定タグ:超特急 , 草川拓弥 , タクヤ   
作品ジャンル:恋愛
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な な .(プロフ) - まいめろさん» コメントありがとうございます!それぞれのお話後日公開しようと思います! (2017年5月20日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
まいめろ(プロフ) - この話大好きで更新楽しみにしてて、今回終わってしまったけど本当に面白い作品でした!!出来れば稜雅くんと由香ちゃん、海くんと女の子のお話も読んでみたいです!! (2017年5月19日 6時) (レス) id: 5d49ea269e (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - 田中れなさん» 大好きと言っていただけて嬉しいです( ; ; )頑張ります! (2017年5月5日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
な な .(プロフ) - エムさん» ありがとうございます( ; ; )暖かいお言葉ありがとうございます!頑張ります^_^ (2017年5月5日 22時) (レス) id: 41e39c4ebf (このIDを非表示/違反報告)
田中れな - な な .さん» このお話大好きです!更新頑張ってください!応援してます^^ (2017年5月5日 14時) (レス) id: 2b82d704e3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:な な . | 作成日時:2017年4月17日 22時

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