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「ｹﾞﾎｯ……ｹﾞﾎｯ…」
咳がさっきから止まらない。
ちゃんと医者は薬を枕元に置いといてくれているけど。
このまま発作起きて何もしなかったら、死ねるかな、なんてことを思っていた。
ペンを置いてごろりと横になる。
咳と共に酸素を取り入れる、ということが出来なくなるくらいになって。
やばいとは分かっているけど。
「雅紀、和は？」
ガラリ、と音がして智にぃの声が遠くに消えていく。
咳を押し込もうと息を止めたりするけど。
「ｹﾞﾎｯｹﾞﾎｯ…ﾊｧｯ……」
ダメだ。
手で枕元の薬に手を伸ばすけど、いきなりの目眩で手を滑らし床に落ちた。
ぼんやりとしてきた意識の中で誰かの声が聞こえた。
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作者名：櫻宮 | 作成日時：2018年3月11日 18時
