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「今日で、１年や」
それは、信じたくなかったのではなくて
もう、疲れてしまったから
「俺も、彼女を救うことができんかった」
不器用な優しさと、不格好な愛
「一緒に会いに行かへんか」
その声は、誘いというには力を帯びすぎていた
冷たい風が頬を冷やす
もう寒ささえ忘れてしまうほどに、彼女のことを考えていた
手は悴んで、けれどもポケットに入れても暖かくなんてない
彼女と過ごした冬は長く、暖かかった
こんなにも寒い冬を過ごしたのは、きっと初めてだ
「…行く」
これが俺にとっての、覚悟になるのだろうか
「墓参り、俺も行く」
それとも、こんな惨めな姿になっても
これが、俺の「彼女への愛」なのだろうか
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作者名：鵲 | 作成日時：2019年12月4日 11時
