幸福理論94 ページ29
長く続く沈黙。
俺はため息をつく。
・・・まず、この状況をどうにかしてほしい。
俺を押し倒したまま何故固まった。
「えっと、剣城?」
「・・・っ、Aさん」
剣城は俺の身を引き寄せた。
ギュッと強く、抱きしめられる。
「つ、剣城?」
剣城は黙っている。
俺はどうしようかと心の中で混乱した。
そうしたら剣城はゆっくりと口を開いた。
「怖く・・・なかったんですか?」
俺はえっ?と目を見開く。
「知らない世界に・・・ひとりでいて・・・怖く、なかったんですか?」
「・・・怖くない。っていったら嘘になるかな?でもね、恐怖心なんかよりみんなを守れないことが逆に怖かった」
「みんなを・・・守る?」
俺は頷く。
そうだよ、俺は剣城を信じてやるって決めたんじゃないか。
何を・・・言うことをためらっている・・・。
「それが、レット・・・否、リグレイン・R・ヤハウェとの約束だから」
俺はトリップをした、これまでの経緯を全て話した。
青葉のこと、一真のこと、…トラック事故のこと。
_____________________俺が意識不明の重体のこと。
剣城は、ただ黙って聞いてくれた。
「俺は・・・ただ純粋に守りたかったんだ。一真を、チームを、・・・誇りを」
「・・・Aさん・・・」
「過去に縋る、なんて思い・・・したくないけど、似てたんだ一真は、レットに」
「・・・」
「だから今度こそ、守らなきゃって。そうしないと、俺はまた“何か”を失う。・・・そんなの、もう嫌だから」
俺は笑う。
「・・・そんな、中途半端な気持ちでサッカーやってるわけじゃないよ」
更に続ける。
「俺は守らなきゃいけないんだ」
また、続ける。
「大切な仲間をこれ以上傷つけやしない」
また___________続ける。
「たとえこの身が滅びようとも、守り通さなきゃいけない」
「守れることが俺の幸福。“絶対的な幸福理論”だ」
また、猫が“泣いて”いた気がした。
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エネリカルド・トリクター(プロフ) - www (2013年12月1日 12時) (レス) id: c2006ba9f8 (このIDを非表示/違反報告)
蓮*魔王*雪城(プロフ) - エネリカルド・トリクターさん» カ行にいくと思ったか?いかねーよ!!(( (2013年12月1日 11時) (レス) id: 5d96ae1862 (このIDを非表示/違反報告)
エネリカルド・トリクター(プロフ) - お?← (2013年12月1日 11時) (レス) id: eba79c4c78 (このIDを非表示/違反報告)
蓮*魔王*雪城(プロフ) - エネリカルド・トリクターさん» え?← (2013年12月1日 11時) (レス) id: 5d96ae1862 (このIDを非表示/違反報告)
エネリカルド・トリクター(プロフ) - えww← (2013年12月1日 11時) (レス) id: eba79c4c78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮*魔王*雪城 | 作成日時:2013年11月25日 12時