【トリップ】嘘つきテディの幸福理論【ｲﾅｽﾞﾏｲﾚﾌﾞﾝＧＯｷﾞｬﾗｸｼｰ】ｐａｒｔ５ (ページ3)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:7,951 hit

嘘つきテディ２４ページ3

前半残り５分。
スコアは１－０と依然俺らがリード。
相手はまだ余裕の表情だ。･･･データとは違うプレイスタイルだな。まぁこれはこれで面白い。

皆帆のパスは森村に渡った。

･･･と、その時だった。

野咲が森村に向かって走って行ってる。
･･･まさか！

「きゃぁぁあ！」
「あぅ！」

ドンッとぶつかる森村と野咲。
俺は拳を握った。
･･･この状況、Aが見たらまずキレるだろうなぁ･･･!!

そう思いながら苛立っている俺がいる。

･･･そうだ、俺とAの感情はリンクしてんだ。俺が苛立ってるってことはAはこの光景、見たはず。

((さくらちゃん、今わざと･･･!!))

Aの声から怒りが伝わってくる。
･･･Aはどんなにチームメイトが嫌いでも、内戦勃発だけは抑えていた。
それが今ここで、起こってしまうなんてな。

･･･仮にも仲間なんじゃねぇのかよ。こいつら･･･!!

俺は森村たちに近づく。

森村は怯えた様子で俺を見つめた。
俺は黙って手を差し伸べる。

「･･･ふぇ･･･？」
「大丈夫か。怪我とか、してねぇか？」

こんな言葉、掛けたかねぇけどこの状況だ。仕方ない。

野咲は苦笑する。

「ごめんね～大丈夫ぅ？わざとじゃないの」

俺は歯を食いしばる。

あの角度でわざとじゃないっつったらアウトだろ。
なんでわざわざＤＦまで下がってぶつかりに行くんだよ。

お前にメリットはあってもこっちにはなんのメリットもねぇんだよ。
･･･だから、女は嫌いなんだ。

俺も･･･Aも。

俺は森村の手を握り立ち上がらせる。
みんな驚いた表情をしたが、俺は無視して森村に視線を向ける。

･･･こういうオドオドした子は野咲みたいな自己中女の恰好の餌食か。

俺は目を赤く光らせた。

「後半が楽しみだ」

俺は野咲に怪しい笑みを浮かべた。