【トリップ】嘘つきテディの幸福理論【ｲﾅｽﾞﾏｲﾚﾌﾞﾝＧＯｷﾞｬﾗｸｼｰ】 ｐａｒｔ５

嘘つきテディ２９ ページ11

(瞬木Side)

Aさんは突然叫んだ。
“いつぞや捨てた己を、ここで拾う”、と。
まるで、なにかが吹っ切れたような、爽快な声だった。

「･･･ここからが本番だ」

Aさんは笑った。

みんな、顔を見合わせる。
なんか、雰囲気が少し変わった。


「･･･大丈夫ですか、Aさん。さっき、頭痛そうでしたけど･･･」

剣城は心配そうにAさんの顔を覗きこむ。
Aさんはクスッと笑った。

そして、剣城の頭に手を置く。


「えっ、･･･っ、Aさ･･･ッ」
「･･･ククッ、心配してくれていたみたいだけど、悪いな。面白すぎて笑いが･･･ぷっ」
「！黒レットじゃない、ですよね？」
「あぁ」

Aさんは剣城を撫でる。


「そう、俺は“黒レット”じゃない。でも、今までの“A”でもない」
「･･･？」

「覚醒した････“A”だ」


Aさんが、明るくなった気がした。


剣城が羨ましい。

俺は、胸が高鳴った気がした。

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