37.狂う調子 ページ8
*
耳が、頬が、身体全身が
熱い。
『フッ…顔真っ赤』
なんて、中村先輩は意地悪に笑う。
「そんなことな……」
お酒のせいなのか何なのか、さっきからずっと心臓が変な音を立てて止まらない。
中村先輩の手は冷たくて火照った頬には気持ちが良くて
離して欲しいのに、ずっとそのままで…なんて思っているともう片方の手で私の頭にポンっと手を置いた。
『この酔っぱらい女。あんまり無理すんじゃねぇぞ。』
だっ！誰が酔っぱらい女だ！！
『俺だっていつもお前のこと助けてやれるわけじゃねぇからな』
そう笑った中村先輩は私の頭を優しく撫でるから
いつも意地悪なくせに…
何だか調子が狂う。
『まぁ、なんだ、タクシー呼んでやるから今日はもう帰れ。』
「でも！この後カラオケだって…！」
遠藤部長にデュエット頼まれてるのに！！
『こんな酔っぱらい連れて行けるか』
「もう酔いも覚めましたし大丈夫で…」
大丈夫です…と言いかけた口が止まる
ほんの一瞬だった
中村先輩は私のおでこにその額を当てて
『熱い、帰れ。部長命令だ。』
鼻先が触れるんじゃないかと思った
眉間にシワを寄せて、言い放った中村先輩。
��部長��
そうか、もう中村部長なんだ…
中村先輩は通りに出てタクシーに手を上げるとすぐにタクシーが捕まったようで
私を無理やりタクシーに押し込んだ。
『住所は自分で言えるよな？』
これ、足しだ、なんて私の手にお札を握らせる。
手を広げると1万円！？
「ちょっ！？中村先輩…！」
『道端で寝るんじゃねぇーぞ』
出してください、と中村先輩は運転手に告げると
ウィンカーを出したタクシーはあっという間に夜の街へに溶け込んだ。
.
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Waaaaka03(プロフ) - 楽しく読ませてもらってます！最近中村さんにハマり一気読みしました！笑こんな上司やばいですねー！！またお時間できたらぜひとも更新待ってます！！ (2020年11月8日 15時) (
レス) id: cdc37d69d8 (このIDを非表示/違反報告)
もえまろ(プロフ) - 中村倫也さんが上司とか最高です！更新楽しみにしてます！ (2020年2月12日 16時) (レス) id: c0f3e89de5 (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち - 中村君が上司とか最高！！ 続きが楽しみ！ (2019年8月5日 0時) (レス) id: 1e002c4858 (このIDを非表示/違反報告)
まほ - いつも楽しく読ませていただいてます^^続きがとっても楽しみです (2019年7月27日 20時) (レス) id: adf57f057f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うさぎ | 作成日時：2019年7月27日 15時
