ぶりっ子？悪女？……だから？

不良？てかあれ、ぶりっ子じゃね？ ページ2

「初めまして。山崎凛です。よろしくお願いします」

そう言って微笑めば周りがザワつく。
どんなに頑張ったとしても結局は顔。それで性格が良ければなおいい。
だからここではいい子ちゃんを演じる。


私は、虎山Aってやつの隣になった。
虎山の第1印象は不良。金髪だし、目付き悪いから。虎って名字だから金髪なのか？

虎山はこっちを見向きもしないで、前の席の子を見てる。
ソイツは高いところでツインテールをした女の子。そして持ち物がやたらとピンク。
……ぶりっ子じゃね？
私にはぶりっ子としか思えないんだが。そして虎山はぶりっ子に惚れてるかわいそうな奴としか思えないんだが。
……まぁ、決めつけるのもよくない。


休み時間になると大勢に囲まれる。転校生ってだけなのに何故囲まれなくちゃいけないのか。正直めっちゃウザったい。
なんだよ、彼氏いるかいないか独り暮らしかどうかそんなに気になる？どーでもいいだろ。まだ中2なんだから。

そんなことを思い、話しかけてくる人達に適当に相槌をうちながら教室の窓側(どっちかっていうと隅の方)で話している虎山とぶりっ子(疑惑)の話に耳を傾ける。

ぶりっ子は三芝って名字らしい。
話を聞いてて思った。三芝は完全なぶりっ子だと。



「えっと、虎山君はどこの高校受験するつもり？あたしまだ決まってなくてー」

「俺も決めてねぇな……。早く決めないとな」

「そっか。……あたし、虎山君と一緒の高校がいいなぁ」



同じ高校って、そこは自分で決めろよ。大学に進む道とかも少しは決まるんだしさ。そしてわざとらしく語尾を伸ばす。
最後に1人称。名前が1人称とかだったらぶりっ子確定だったけど……。
まぁ、1人称が名前ってだけでぶりっ子なわけじゃないけど。
まぁ、とりあえず三芝はぶりっ子だろう。そしておそらく虎山は三芝のことをぶりっ子とは認識していないだろう。
なんでぶりっ子が虎山に媚びてるかは知らないけど。……多分顔かな。虎山も結構顔は整っている方だ。このクラスの中で何人かの女子はは狙っているだろう。
だからこそその虎山にくっついて周囲に自慢したいんだろうか。今も何人かが三芝のことを睨んでいる。

虎山の隣はずっと空いてたからよかったけど、私が来ちゃったからなぁ……。
三芝に取って私の印象は良くないだろう。

まぁだからって何かに困るわけじゃないけど。

学級委員長？俺だけど何か？→←転校生？絶対ヒロイン枠じゃん

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す