悪い噂 (ページ27)

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暫くしてピンポーンとチャイムが鳴り、インターホンを見ると北斗の姿

『はーい』

「よ」

『久しぶり、でもないか』

いつも通り、そう。
いつも通りに接していたはずなのに...

「なんかあった？」

って
なんで北斗は気づくんだろうね

『やだなぁ～。なんもないよ？』

北斗には申し訳ないけど、今は一人になりたくて
はやく帰ってくれ、なんて最低なことを考える

でも

「なんでもない顔じゃないでしょ。

ごめんだけど、勝手に上がらせてもらうよ」

って無理やり入ってきた

『あ、不法侵入』

なんてふざけて言うけど、部屋に入った北斗は
眉間に皺を寄せて溜息を吐いた

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「樹、部屋に入れたでしょ」

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なんでこの人は気づいてほしくないことに
これほど敏感なんだろう。

馬鹿でしょ
知ってるよ

あれだけ注意されたのにね

ごめん、北斗

あなたが嫌がっていたポジションに
私もなっちゃったよ