安易な推理 ページ5
Side Koichi
部屋に戻る。
でも……あのキスが頭から離れへんくて。
1「なんでなん、A……」
同情なのか。
それとも恋人を亡くした寂しさにつけ込んだ太陽が彼女を射止めていたのか。
わからんけど……
それでもあのキスがより一層の波紋を呼んだのは確かで。
1「はぁ、わからん。でも……どうしたらええんやろ」
Aと帰るには。
不安定な彼女を支えたい気持ちと、独り占めしたい気持ちが日に日に膨らむ中で自制してきた。
目立てばつられる、もしくは人狼に殺されるから。
今はじっと辛抱の時やと思う。
じっと辛抱して人狼を見極めて。
最後まで生き残らんと。
最悪、Aとの関係は生き残った後でもええから。
そのためにはAがなんの役なんか……ってことだけど。
1「十中八九、Aは人狼やろうな。」
拓弥の怒りへの反応を見る限りそれで間違っていないと思う。
今までの行動の欠片を思い出しながら過呼吸などの辻褄もそれで合うのではないかと思う。
ただ、それならば。
1「俺と拓弥への奇襲はないやろな。」
太陽が本当に人狼だったとして。
ならもう1人は誰なのか。
1「祐基か、佑亮か。どっちかやな。」
Aを村人だと嘘をついた佑亮。
もしくは預言者だという祐基。
どちらかなのは明らかで。
でも、あの二人が人狼なら、Aの発言はほぼ通るはず。
……これならきっと恋人陣営は勝てる。
巡る思考に疲れた俺は、ベッドへとダイブする。
1「生きて帰れたら……Aに言わんとなぁ。好きやって。」
ぽそりと呟きながら俺はすぅっと夢の中へと落ちていった。
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Orin(プロフ) - 鎖骨ちゃんさん» コメントありがとうございます。面白いと言って頂けてとても嬉しいです。コメント、励みになります。のんびりではありますが更新は続けていきますのでぜひまた読みに来てください (2019年4月11日 2時) (
レス) id: c85c65d7e8 (このIDを非表示/違反報告)
鎖骨ちゃん(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしております！！ (2019年3月1日 17時) (レス) id: b22569305a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Orin | 作成日時：2019年2月17日 2時
