悪役の最期 ページ30
Side Yuki
5「うるさいな!!!!!!」
きっと晃一と拓弥とにらみつける。
5「晃一に、拓弥に何がわかんの!?俺はっ…Aのために人を殺してっ…一緒になるために…Aに殺させて…!なのに…なんで…なんでお前らなの?なんで!!!なんにもしてこなかったお前らにA取られなきゃいけないんだよ!!!」
4「祐基落ち着けっ」
5「落ち着け?俺はもう死ななきゃいけないのに?」
4「っ」
5「死ぬならっ…せめてAと一緒に死にたい」
「私はっ…生きなきゃいけないの」
5「なんで?死にたいって言ってたじゃん!」
「みんながっ…私を生かしてくれたから…だからっ」
5「嫌だっ…嫌だよ、A」
一歩、俺がAへ近づいた瞬間。
大きな銃声とともに、俺の胸に痛みが走る。
痛いところへ触れると、べとっとした感覚。
そして、その手を見るとそこには赤黒い液体。
ドクン、ドクンと脈に合わせるように噴き出ていくそれ。
5「な…」
振り返ると、銃を構えた晃一がいて。
なんで。
その場に俺は崩れる。
視線を戻すと、ナイフを下ろしたAが見えて。
かすむ視界の中でもなんでかAだけははっきりしてて、Aへ手を伸ばす。
5「…い、やだ…A…一緒にっゴホゴホゴボォッ」
咳き込むとともに、吐血する。
いやだ。死にたくない。
死にたくない。
手や足がも冷たくなっていく。
もう起き上がれない。
ゆっくりとAが俺の傍へとやってきた。
5「A」
「…ばいばい。祐基くん」
冷たい視線。
今まで見たどのAにも当てはまらなかった。
そして、ナイフを振りかぶったAを最後に、俺は意識を手放した。
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Orin(プロフ) - 鎖骨ちゃんさん» コメントありがとうございます。面白いと言って頂けてとても嬉しいです。コメント、励みになります。のんびりではありますが更新は続けていきますのでぜひまた読みに来てください (2019年4月11日 2時) (レス) id: c85c65d7e8 (このIDを非表示/違反報告)
鎖骨ちゃん(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしております!! (2019年3月1日 17時) (レス) id: b22569305a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Orin | 作成日時:2019年2月17日 2時