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初恋の相手 ページ20

Side Yusuke

朝、大広間に集まると、そこにAの姉の姿はなかった。

その状況にみんなきっとすでに状況を飲み込んだ。

でも、信じられない気持ちがそこにあって。

美智留さんの部屋へ確かめに行ったんだ。

6「…っ」

赤色に彩られた部屋の中心で、その人は優しく微笑んでいて。

それは見ようによっては眠っているんじゃないかとさえ思える状況だった。

6「…きっと、Aが…」

何があったかわからない。でも…


でも…

ねぇ。A?

この笑顔の理由がわかる気がするんだ。

笑顔で死ねるその理由はきっとAだろう。

その優しい手にかかって死ねるのであれば、きっと僕も後悔なんてしない。

ほかの誰かじゃなくて、Aに、殺されたい。

そんな狂った感情、どうしていいかわからない。

ただ、僕は君に殺される、そんな日を願ってるんだ。

一緒に生きて帰る道を閉ざされたその時から。


その部屋から大広間に出ると、そこにはAがまだ座っていて。

とんとん、と肩をたたいて隣に座る。

8「ゆ、すけ」

6「A、話そうか」

8「佑亮、もうわかってるんでしょ?」

6「Aが人狼ってこと?」

8「っ…うん」

6「最初からずっと、知ってたよ。」

8「え?」

6「僕が預言者なんだよ。」

8「なんで…」

6「なんで言わなかったのかって?」

小さく苦笑い。

全く。なんにも伝わってなかったんだなぁ、なんて打ちのめされる。

6「何のためにAをはじめに占ったと思ってんの…」

8「怪し、かったから?」

6「それなら最初からみんなにちゃんと伝えてるよね」

8「うん」

6「Aを守りたいからだよ。」

8「なん、で」

6「今言うのはAを苦しめるだけだって、わかってるんだけどさ。

Aのこと、小さい頃からずっと、好きだったんだよね。」

終わらせよう。→←死ぬためには



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Orin(プロフ) - 鎖骨ちゃんさん» コメントありがとうございます。面白いと言って頂けてとても嬉しいです。コメント、励みになります。のんびりではありますが更新は続けていきますのでぜひまた読みに来てください (2019年4月11日 2時) (レス) id: c85c65d7e8 (このIDを非表示/違反報告)
鎖骨ちゃん(プロフ) - とても面白いです。更新楽しみにしております!! (2019年3月1日 17時) (レス) id: b22569305a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Orin | 作成日時:2019年2月17日 2時

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