ヒビ ページ27
――――引き上げられるような感覚がして、ゆっくりと意識が浮上していく。
「…ん？」
ゆっくりと瞼を押し上げると、覗き込んでいる15の顔が見えた。
「あれ、ここ、どこ？」
その顔の向こうに見えるのは白い天井。
なんだか見覚えがある気がする。
口々に私を呼ぶ声を聴きながら頭を抱える。
「病院だ…」
思い至った心当たりとつぶやいて顔を隠す。
最悪である。
できるだけお世話になりたくなかったのに。
なんて思っていればぱこん、と頭をたたかれた。
岩「お前はどんだけ心配させりゃあ気が済むんだよ！！！」
びっくりして視界を開くと、激おこひーぷん丸がダイナミックにフレームイン。
いや、待って？仮にも病人にそんな筋肉隆々な人からの暴力とか死ぬよ？
大丈夫？私生きてる？？
阿「照落ち着いてよ。一応Aは病人だよ。」
そうだそうだ。
なんて心の中で阿部ちゃんを応援しつつ、起き上がる。
「ご心配おかけしましてすんません」
京「寝不足に貧血と脱水…らしいんだけど？」
お初にお目にかかります。
京本さんのお怒り顔。
あぁ…一生避けて通りたかった、生でのご対面である。
般若かな？
「あー…いやえーっと？」
うまい言い訳もなく、目をそらす私。
阿「寝不足、改善されてないの？」
「そんなこともー…ないと思うよ？」
佐「昨日の睡眠時間」
「1〜…時間？」
ラ「え！？そんな短いの？！」
目「一昨日」
「2〜3じかーん？」
渡「ふざけてる」
「いやまじめ。」
深「ここ一週間の平均睡眠時間。」
「…2じ〜…３時間？」
みんなの反応を窺いつつ言うと、みんなが一斉にため息をついた。
森「それで？実働時間は？」
「…いや〜…え〜？その日の撮影による…から〜」
京「A」
「14〜16時間です。」
田「働きすぎな上に寝てなすぎ」
「それは仕方ないじゃん。今が頑張り時なんだもん。」
向「そんな無理しとったら倒れるて。」
「倒れるべくして倒れた、てきな？」
てへっとぶりっこしてみるけど、みんなの視線がさらにきつくなったので、すぐさまきゅっと顔を引き締めた。
松「なんで水分とってなかったの」
「今日スケジュールが私のシーン詰め詰めだったのに共演の人がNG連発しすぎて現場もピリピリしてて…私までNG出したら監督キレだしかねなかったから休憩中はひたすらに台本読み返してセリフや挙動確認してたから…水分とり忘れてたの、言われて気づいた。」
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美紀 - 移行おめでとです最高ですコロナウイルスと熱中症に気をつけてくださいね (2020年7月27日 9時) (
レス) id: 8204dae0fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Orin | 作成日時：2020年6月24日 8時
