・ ページ19
淳太side
なんだかんだと騒がしく遊んだ後みんなで雑魚寝してしまった。
腰が痛いよ。
今何時？まだ6時か。
みんなを起こさないようにそっと起き上がるとダイニングテーブルで顔を伏せたまま声を押し殺して泣いてる照史
天寧ちゃんの病気のことももちろんしっかり見てもらわなあかんけど、照史の心の方がヤバいかもしれんな。
そっと近づいて照史の横に腰かける
「おはよー照史」
照「淳太くんおはよ。ごめん。朝ごはん作るわな。」
早口でそう伝えて席を立とうとする照史の腕を掴んでもう一度座らせる。
「照史。教えて。今何に悩んでて何に苦しんでるんか。照史のことちゃんと分かりたい。」
まっすぐ目を見て伝えればふっと目を逸らして俯く。
数秒沈黙が流れたあと重い口を開いてくれた。
照「天寧にとってお母さんって存在は1人しかおらんやん。やのに。やのに、存在を俺が殺してしまった。これから先どんな病名をつけられるかわからへん。苦しい闘病生活が待ってるんかもしれへん。やのに。お母さんって存在を奪ってしまった。俺かて不規則な仕事してて。天寧には不自由させるかもしれへん。大好きやし幸せにしてやりたい。でも。1人で大丈夫なんかなって。それにAの事も悔しくて。今頃どんな思いで空から見ててくれてるかなって。俺のことはなんぼでも恨んでくれていい。でも天寧のことまで恨んでないかなって。あっちではゆっくり休めてるんかなって。」
必死に涙をこらえなが話す照史。
その儚く今にも消えてしまいそうな姿に俺は言葉よりも先に照史を抱きしめてた。
一人で抱え込ませすぎたな。
これからは7人全員で照史のことも天寧のことも全力で守るからな。
「教えてくれてありがとう。昨日の夜もそんなにご飯食べてなかったよな。夜も寝れてへんのと違う？」
照「言われてみればそんなに食べれてへんかも。夜は寝れてないんかな。なんかおかしなことばっかり。オカンも変な事言うてた。」
「そっか。照史も病院で診てもらお？念の為やから。な？」
照「俺は大丈夫やって。」
「診てもらう。わかった？」
少し強く言えば頷く照史。
あきとが早く元気になれるように俺らも頑張らんとあかんよな。
しばらく何気ない話をしてたら神ちゃんが起きてきた。
神「おはよー。みんな早起きやな。朝ごはんでも作ろかな。照史？朝ごはんいつも何ー？」
照「おはよーもんち。朝からええよ。俺するから。」
神「ええやんか。たまには淳太くんに甘えたら？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ks2m | 作成日時：2020年10月13日 13時
