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家で自炊をした
最近は外に食べに行っているばかりで自炊なんて本当はしていない
照史くんにあんなことを言ったのは、たぶん気を引きたかったから
カレーは好きかな、なんて思いながら鍋の中をかき混ぜる
久々に台所に立ったのは他でもない、照史くんのため
会いに行く口実が欲しいだけ
「よし、できた」
味はまずまず
意外と身体は覚えているものだった
全て目分量でよくできている
嬉しくて早速タッパーにそれを詰めていく
暖かいうちに持って行こう
いきなり行ったら、どんな反応をするのかな
驚くかな
喜んでくれるかな
急いで着替えて家を出る
何度目かの道
もう覚えた
空は明るかったけれど、どこか雲行きが怪しくて
誰かさんみたいだった
表だけ明るくて、本当は自分がどこに行っていいのかも分からない
自分のことすらよく分からなくて、でもとりあえず笑っておく
ずっと不安だったのだろう
自分のこと、大切な人のこと
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作者名:えつ | 作成日時:2017年4月8日 0時