こたえ。 Fuma.K

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your side




A「ズルいよ…」


改札へ向かう風磨の背中に言葉を投げる。


風磨「え？」


A「ズルいよ。

自分だけ気持ち伝えて帰っちゃうなんて…。

私にだって、伝えたい気持ちくらいあるのに。」


さっきまで一向に出てきてくれなかった言葉が


次々と溢れ出した。


考えるよりも先に口が動いてしまっていた。









A「私だって…風磨のこと好きだよ！バカ！」









そう言ったかと思ったら、私は走り出していた。


大好きな、風磨のいるほうへ。


風磨はやさしく私を受け止めてくれた。









A「あのあと、私、健人のことも怒らせた。

でも、私は健人を怒らせたことよりも

風磨を怒らせたことが心から消えなかった。

気まずくなって、４人で集まれなくなって、

健人よりも風磨に会えなくなったことのが悲しかった。

気づいたら、風磨のことばっかり考えてたっ。」


言葉と涙がとめどなく溢れて止まらない。


風磨「ごめん…ごめんってば。」


風磨はそんな私になぜか謝ってくれて、抱きしめてくれた。


風磨「もう、泣かせないから。

だから、俺と一緒にいてくれる？」


A「うん。。。」









・









見つからないこたえを私は探し続けてた。


でもそれは風磨も同じで。


そしてそれぞれが見つけたこたえが重なった。


そのこたえは『好き』という気持ちだった。


たった二文字の簡単そうなこたえだけれど、


それを導き出すのはとても難しくて。





告白ってこたえ合わせみたい。


自分が『好き』で、


相手も『好き』でいてくれるかどうか。


そのこたえ合わせ。





そんなこたえ合わせができた私達のこれからは、


きっとこたえのないもので溢れているけど、


風磨となら、乗り越えられる。


自然とそう思えた。









fin.

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