絶対ルール。 Fuma.K

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your side


そして診察時間終了。


最後の患者さんも帰り、


みんなも帰る準備を始める。


聡「あれ？

Aちゃん、着替えないの？

俺ら出てくから着替えちゃいなよ。」


A「いや、今日は風磨くんが

このあと治療のことを教えてくれるらしくて...」


聡「えっ！？」


勝利「珍しいこともあるもんだね。」


マリウス「僕の時には全然教えてくれなかったのにぃー！」


みんなが着替え終わると


風磨くんは追い出すかのように言った。


風磨「はい。お疲れ様！

そんでもって、さようなら！」


勝利「いや...でも...」


風磨「さよーならっ！！！！！！」


「「「お疲れ様でした。。。」」」


疑問が抑えきれない様子の３人も、


風磨くんの気迫に負けて帰っていった。


健人「戸締りの係はいつも俺なんですけど？」


という健人くんも


風磨「いい。俺がやっとく。さっさと帰れ。」


って追い出された。









風磨「はぁ。。。やっとお邪魔虫が消えたな。

じゃ、始めるか。」


A「はい。よろしくお願いします。」


風磨くんは驚くほど教え方が上手かった。


勝利くんだっていい教育係さんだったけど、


風磨くんはそれとはまた違った感じ。


勝利くんは１から１０まで、


本当に丁寧に一つ一つ教えてくれた。


風磨くんはそれとは対照的に、


風磨「ここまではお前、理解してんだろ？」


って説明をはしょりながら進めていく。


でも、風磨くんは、


私の理解してることと


そうでないこととをしっかり把握してくれてて。


だからこそ風磨くんの説明は


要点がまとまっていてわかりやすい。


それと同時に


私のことをわかってくれてるんだなって


嬉しくなっている自分もいる。


実演練習でも、勝利くんは私ができないと


勝利「ちょっと貸して。見ててね？」


ってやってくれちゃうけど、風磨くんは


風磨「お前できてねぇよ。もう一回。」


って。


言葉は冷たく聞こえるけど、


私のやり直しに何回も付き合ってくれて、


ちゃんとできると


風磨「やればできんじゃん。」


って私の頭にその大きな手を置いて、


ふにゃっとした笑顔を向けてくれる。


その笑顔にキュンとしている自分がいる。


そしてそのときめきを、


私は必死にかき消した。。。

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