絶対ルール。 Fuma.K

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your side


仕事中は、まだなんにもわからないから


勝利くんのあとをひたすらついていく。


勝利「じゃ、これ、Aちゃんやってみて？」


って言われたら、恐る恐る手を出す感じ。


これで時給が発生してるとか、


申し訳なさすぎる…。


でも、勝利くんの教え方は丁寧でわかりやすい。


そのおかげもあってか、


器具の殺菌とか、受付の仕事とかは


割とすぐにできるようになった。









ただ難しいのは...診察の補助。。。


健人くんと風磨くんでは診療のスタイルがだいぶ違う。


使う器具も違うし、治療の手順も少しずつ違う。


基本的に私がすることは、


言われた器具を先生達に渡すっていうのと、


バキュームっていう口の中の水を吸う道具で、


患者さんの口内に水が溜まらないようにすること。


健人くんは


健人「Aちゃん、そこの細長いヤツ取ってくれる？」


とかって器具を指差しながら言ってくれるからわかりやすいし、


健人「Aちゃん、バキュームよろしく。」


って声をかけてくれる。


健人「ここで持っててね。」


って指示してくれるし、


なんならバキュームに手を添えて誘導してくれるから


やりやすい。








一方の風磨くんは


風磨「カルシペックス取って。」


とか、


突然器具の名前を言って手を出してくるだけだから、


どれがどれだか覚えきれてない私はあたふたしちゃう。


結局勝利くんが渡してくれるときが多いし、


あんまり遅いと、


風磨くんは何も言わず、自分で器具を持っていっちゃう。


バキュームのときも何も言わないから、


ちゃんとタイミング見てないと


風磨「お前、なにしてんの？バキューム。早く。」


って素っ気なく言われるし。。。


つまり、風磨くんの診察補助は難易度高めってことです(焦)


結局、風磨くんの補助は


勝利くんや聡くんやマリウスくんがやってるのを


後ろから見てることが多い。


でも、後ろからなんとなく風磨くんを眺めてると、


手際よくて、なんだかカッコいい。


美勇人「痛っ。。。」


って患者さんが痛がると


風磨「お前それくらい我慢しろよ。」


といいつつ、軽く麻酔をして


風磨「どう？もう痛くないっしょ？」


って。なんだかんだ優しい。


あからさまで表面的な優しさではなく、


素っ気ないけれど相手を思いやっているような優しさが、


風磨くんの言動には見え隠れしている。


そんな姿にどこかキュンとしている自分がいた。。。

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