特別なR ②【rtrt】 (ページ24)

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「だって、私はその人に愛を与えられないから。好きになれないから。」

「そ、そんなん、会ってみんと分からへんやろ！」

「私には！！付き合っている人がいるの！」

私は言いたかったことを、思い切り叫んだ。

思い切り叫んで、少しスッキリした。

自分の思っていることを、初めてこの人に大声で言ったから。

「・・・、はぁ？」

すると、この人は箸を置くと、顔を真っ赤にして言った。

「あんたさっきから何を言ってはりますの！そんな冗談聞きたくあらへんわ！誰かと付きおうとるんならさっさと別れんさい！！」

私は、そんなこの人を見て、冷静に言葉を発する。

「冗談じゃないし別れる気もない。私の全てを、奪おうとしないで。」

「あんたの全て？何があんたの全てや！今まで全部、あんたの我儘聞いてきたやないの！それから家も飛び出して、家の事なんか気にもとめてへん。そんなあんたが出来る最後の親孝行や！！なんでそれもしてくれへんの！！」

私は、この人の、この言葉を聞いて、何かが切れた。

今までずっと耐えてきた。

耐え抜くつもりだったのに、この怒りは抑えきれなかった。

「私の我儘を全部聞いてきた？あなたはどこの誰と勘違いしてるの？私はあなたに良くしてもらった覚えは無い！私があなたに我儘を言った日なんて1度もなかった！！何か意見を言おうとしただけでも、あなたは私の言葉を捻り潰した！！子供の頃に体験するはずの楽しい時間はあなたによって消されたの！私の気持ちも知らないで、分かったようなこと言わないで！」

私はそう言い切ると、はぁはぁと息を整える。

言った。言ってしまった。

「あんたはいつからそんな口の悪いお人になってしもうたんや。まぁええわ、あんたが何を言おうと私の言う事聞いてもらうさかい。」

この人はそう言うと、ほとんど手をつけていない料理を置いてこの部屋を出ていった。

私はあの人が出ていってから、拳を強く握りしめた。

拳はぷるぷると震えて、なんとか私の怒りを発散させる。

そして私は料理を完食した後、誰も呼ばずにさっきいた部屋に戻った。