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私も、雪さんの気持ちは分かる。
だって、子供の頃、何十回も、何百回も、何千回も、普通の家庭に生まれてたらって考えたから。
家族で一緒に遊んだり、話したり、ご飯を食べたり、そんな事がしてみたかったなって、何回も何回も考えた。
考えたって変わるわけじゃないけど、やっぱりいつの間にか考えてしまっていた。
雪さんだって、今の生活が1番な訳じゃない。
だけど、今の生活の中では、満足してるんだ。
私は、雪さんと少し既視感を感じて嬉しくなった。
人間って似てるんだなと思った。
そして、雪さんは一通り話終えると、立ち上がり、襖を開けた。
「それではA様、またお呼び致しますのでごゆっくりしていてくださいね。」
ゆっくりと襖が閉まると、私はスマホを手に取った。
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作者名：シーチキン | 作成日時：2021年3月31日 17時
