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私はもう耐えられなくなって男たちの方へ振り向いて言った。
「あの、さっきからなんなんですか？やめてください！」
私ははっきりと言った。
こう言えば多分諦めてくれるだろう。
しかし、そう考えた私は浅はかだった。
「は？おねーさん俺たちに歯向かうの？」
男にそう言われたので私は言い返す。
「私は、早く家に帰って晩御飯を食べたいの。あなた達もこんな遅くに出歩いてないで早く家に帰りなさい。」
背は私より高いが、おそらく学生だろう。
学生がこんな遅くまで出歩いていて良い訳が無い。
だけど…。
「はぁ？お前俺たちに説教すんのかよ。」
「だ、だって…！」
私が言おうとした瞬間、私は肩を強く押され突き飛ばされた。
「きゃぁっ。」
私は体制を崩して尻もちをついてしまう。
その拍子でコンビニ袋が手から離れ、どこかに飛んでいってしまった。
そして気づけば、私は男3人に囲まれていた。
(こわい…。)
いくら年下だからと言って、自分より背の高い男に睨まれては平気ではいられない。
それに、何をされるか分からないという状況が1番怖かった。
どうすることも出来ないでいると、男は私の胸ぐらを掴み、私を無理やり立たせる。
「うっ…」
「なぁ、言えよ！説教した事を謝れ！そしたら離してやるよ。」
「あ、う…。」
男に言われるが、私は恐怖で言葉を発する事が出来なかった。
「ふっ、それがお前の答えかよ。」
男はそう言って腕を振り上げる。
殴られる…！そう思った瞬間、聞き覚えのある声がした。
「おい！お前ら何やってんだよ！」
隙間から見えた人物は、キヨだった。
「チッ、くそ、行くぞ。」
キヨが声を上げると、私を囲っていた男たちは一斉に逃げ出した。
私はその場にペタンと座り込む。
「A！大丈夫か！？」
すると、キヨが駆け寄ってきてくれた。
その時、先程の恐怖と今の安心感で涙が溢れた。
キヨは私に手を差し出す。
「A、もう大丈夫だぞ。」
私はキヨの手を取り立ち上がる。
「キヨ…、ありがとう…。」
泣きながら言うと、キヨは優しく頭を撫でてくれた。
それがとても温かかった。
「はい。」
少し落ち着いてくるとキヨは落ちていたコンビニ袋を取って渡してくれた。
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作者名：シーチキン | 作成日時：2021年3月11日 12時
