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リビングに入れば、即ソファに突っ伏した葛葉。
相当酔ってたから、しょうがないか。
そう自分で納得させてから、はた、と気付いた。
酔っているんだ。そう、彼は。
ずっと死んだ様に動かない彼を見て、少し不安に......心配になって。何も声を掛けない訳には、いかなかった。
『あー⋯⋯、水でも飲む?』
「_____ん、」
そう音節子音だけを発した彼を背にして、キッチンに向かう。
そこは何もかもが、綺麗なままだった。
取り敢えずグラスを手にして、水栓から水を注いだ。
ついでに、私も飲んでいいかな.........なんて考えたけど、流石に図々しい気がして辞めた。
はい、とソファで突っ伏している彼にそれを差し出す。
「お前が飲め」
『..........いいの?』
「店で叶に死ぬ程飲まされたから」
『_____そっか』
家主がそう言ってくれてるなら.......まあいいか。
喉は渇いていたし、特に引け目は感じずに、水を口に含んでいた時。彼は身体はソファに引っ付けたまま、伏せていた顔を少しだけ、私に向けて言った。
「おまえさ、叶のこと好きなの?」
『っ、ごほっごほっ.......』
_______待って。なんでそうなった?
唐突にそう聞かれ、思わずごほごほと咳き込んだ。
待って。そんな聞き方、まるで私が叶さんに対して好意を持ってるみたいだ。それも、恋愛的な意味で。そんなことないけど。
『好きか嫌いかって言われたら、それは好きだよ。尊敬してるライバーさんのひとりだし』
「あ、そ」
『....................なんで叶さんなの?』
「別に」
そう興味無さそうに、また顔を突っ伏した彼に首を傾げだ。
一体、葛葉は何を聞きたかったんだろう。
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空梅雨(プロフ) - ハルカさん» わざわざ教えて下さってありがとうございます‼︎読んできますね( * ॑¯ ॑*)ꔛ♥ (2022年10月11日 21時) (レス) id: a04b728654 (このIDを非表示/違反報告)
空梅雨(プロフ) - ねろち。さん» ねろち。様コメントありがとうございます....!!! あの、私もねろち。様の作品読んでます... 素敵なお話ばかりで、全部好きです… 更新楽しみにして下さって本当にありがとうございます🥹💕 (2022年10月11日 21時) (レス) id: a04b728654 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - 空梅雨さん» 更新ありがとうございます!!たすかるたすかる自分も小説書いています!ハルカで作者検索したら『ハルカ【遼花】』という名前が出てくると思います。それが自分です!でも、空梅雨さんの方が素晴らしい作品ですよ!!! (2022年10月9日 22時) (レス) id: 900669addd (このIDを非表示/違反報告)
ねろち。(プロフ) - すごく ... すきです ... 🙏🙏文章の書き方とか心情の表し方がすごくすきです😭😭🙏次の更新も楽しみに待ってます💭 (2022年10月9日 18時) (レス) @page41 id: bb9a7b6c67 (このIDを非表示/違反報告)
空梅雨(プロフ) - ハルカさん» わわわ、夢主ちゃん好きと言って下さってありがとうございます😭ハルカさんも小説書かれてるんですか?是非読んでみたいです〜!参考になれるか分かりませんが、お言葉とても嬉しい限りです🙌✨応援ありがとうございます‼︎ (2022年10月9日 15時) (レス) id: a04b728654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空梅雨 | 作成日時:2022年9月1日 20時