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『えっと、あの、やっぱり.......何でもない』
「なに」
『いや、別にもう大丈夫だから』
「言えって」
そうやって私が誤魔化しても、葛葉は間髪入れずに問い詰める。それでも私は簡単には口を割らなかったし、割れなかった。
『言わな、』
＿＿＿＿＿＿言わないよ。
そう最後まで、私は言うことは出来なかった。
最後の２文字は、私の口に触れて塞がれたそれのせいで、喉の奥に閉まうことになった。
ほんの少し、唇に熱が籠った気がする。
少し時間が経てば、距離の無かった私たちには、段々と間が出来る。今日で2度目のそれは、私の口を塞ぐ為だったのかもしれない。
「言えって」
いや、違う。
きっと、私が誤魔化したことを吐かせる為だ。
離れたとは言え、どう見ても至近距離にある私たち。少し前乗りになってしまえば、鼻と鼻がくっついてしまいそうだった。
玄関でも彼の顔は、まじまじと見た筈だけど、あの時は少し薄暗かったのもあって、はっきりと視界に映っていた訳じゃない。
ただ今は電気スタンドが逆光になって、彼を照らす。
＿＿＿＿＿＿綺麗だった。
人外故に、一般人とは言い難い整った顔。
そして、私の姿が映るその赤い目が。まるで吸い込まれそうになって、いつの間にか見惚れていた。
『＿＿＿＿＿葛葉、』
『.......................一緒に、寝る？』
ぽろり、と思わずそんなことを口にした。
案の定目の前の彼は、口を無防備に開けて唖然としていた。流石に突拍子すぎたかも、と少し後悔していれば。
「＿＿＿＿＿＿なに、襲われてえの？」
今度は私が、固まった。
カッと顔が熱を持って、羞恥心が一気に湧き出す。
ちがう、そういう意味で言ったんじゃなくて。
『いや、あの違う、違くて。そんな意味で言ったんじゃなくて。あの、ほんとに.......ちが、 』
＿＿＿＿＿＿＿私、何であんなこと言っちゃったんだろう。
手で口を塞いでも、もう遅い。やってしまった、と後悔と恥ずかしさで頭がパンクしそうだった。
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空梅雨(プロフ) - ハルカさん» わざわざ教えて下さってありがとうございます‼︎読んできますね( * ॑¯ ॑*)ꔛ♥ (2022年10月11日 21時) (
レス) id: a04b728654 (このIDを非表示/違反報告)
空梅雨(プロフ) - ねろち。さん» ねろち。様コメントありがとうございます....!!! あの、私もねろち。様の作品読んでます... 素敵なお話ばかりで、全部好きです… 更新楽しみにして下さって本当にありがとうございます🥹💕 (2022年10月11日 21時) (レス) id: a04b728654 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - 空梅雨さん» 更新ありがとうございます！！たすかるたすかる自分も小説書いています！ハルカで作者検索したら『ハルカ【遼花】』という名前が出てくると思います。それが自分です！でも、空梅雨さんの方が素晴らしい作品ですよ！！！ (2022年10月9日 22時) (レス) id: 900669addd (このIDを非表示/違反報告)
ねろち。(プロフ) - すごく ... すきです ... 🙏🙏文章の書き方とか心情の表し方がすごくすきです😭😭🙏次の更新も楽しみに待ってます💭 (2022年10月9日 18時) (レス) @page41 id: bb9a7b6c67 (このIDを非表示/違反報告)
空梅雨(プロフ) - ハルカさん» わわわ、夢主ちゃん好きと言って下さってありがとうございます😭ハルカさんも小説書かれてるんですか?是非読んでみたいです〜!参考になれるか分かりませんが、お言葉とても嬉しい限りです🙌✨応援ありがとうございます‼︎ (2022年10月9日 15時) (レス) id: a04b728654 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空梅雨
| 作成日時：2022年9月1日 20時
