パパ活

12 (まふまふさいど) ページ12

(まふまふさいど)





ガチャっとリビングのドアが開いて出てきた、僕の社員の1人であるニコ。僕の隣にいるAちゃんを見て驚いていた。



やばい、と焦って「ごめん、待ってて...！」と
Aちゃんに言いながら、ニコの腕を掴んでリビングから出る。

バタン、と大きな音でドアが閉まった。




まだ呆気にとらえた表情の、僕の社員こと万屋ニコに、言わなきゃいけないことがたくさんある。

しゃ、社長、と言いかけたニコの声を遮って、｢何で今家に来たの」と聞く。






「家の鍵を忘れてしまって、電話でお伝えしようと思ったのですが、」






恐る恐る口を開いたニコに、そういえばさっきの電話は僕が強引に切っちゃったな、と思い出す。




やってしまった、と後悔しつつも、あそこにいた彼女のことを絶対に口外しないで、と伝えた。
　
他の社員さんやそらるさん、歌い手仲間たちにも。とにかく絶対、誰にも言っちゃダメと釘を刺す。




そして今日は取り敢えず家の鍵を探して渡すから、帰ってと伝えた。早く鍵を探して、渡そうと思った時。

社長、とニコが遠慮がちに僕に質問を投げかける。







「＿＿＿＿＿＿あの女性とはどんな関係なんですか」







どく、と心臓が大きく鳴った気がした。



.............どんな、関係。





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