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A「………、」
失明、
…ああ、もう見えないのか。
一瞬、なんのことかよくわからなかった。
A「……そうですか」
嵐山「…本当に申し訳ない」
A「関係ないんですから、謝らないでください。お見舞いにきてくださっただけでも十分です」
嵐山「………恩人の君に、気まで使ってもらって不甲斐ないよ」
まつげを伏せる彼に言葉をかけるも、彼の表情は曇ったままだった。
そのせいか、重苦しい雰囲気になってしまった。
話すと多少だが痛みが紛れるので、もうひとりに話題を振ろうと見ると、あるものが目に入る。
A「…ところで、その…迅さん？でしたっけ」
迅「迅でいいよ、多分雨宮ちゃんと同じくらいでしょ？」
A「中3、ですね」
迅「お、同い年じゃん！准も中3だよな？」
嵐山「そう、だな…意外だな、落ち着いてるから年上かと思ったんだが…」
A「そう…？私は2人のほうが年上かと…2人とも背が高いんだね」
迅「ぼんち揚食ってるからかな」
A「ぼんち揚…？」
嵐山「それは関係ないと思うぞ？」
迅「まぁまぁそう言わずに…お見舞いの品にどうぞ」
A(どこから出したんだ…)
気になることを聞こうとした矢先、同い年であることがわかり、意外な共通点に驚く。
そんな中、ぼんち揚をどこからともなく出しては、テーブルに置く彼に場が和む。
…まぁ、なにもないよりはいいかもしれない。
迅「そんじゃ、俺達はそろそろ…」
A「あ、待って」
嵐山「どうしたんだ？」
A「迅に1つ聞きたいことがあるんだけど…」
迅「彼女はいません」
A「…、それは聞いてないかな…」
迅「募集中です」
A「…そう、頑張って」
迅「哀れみないで！？」
嵐山「それで、迅に聞きたいことって？」
病室を後にしようとする彼らを止め、踵を返し振り向く2人。
ふざける彼の話を嵐山くんとももに流し、首元へ再度視線をやる。
A「迅のそのサングラス、どこで手に入れたの…？」
迅「へ？ああ〜お目が高い、これは師匠からもらったもので………、」
私の指摘に、彼は最初笑顔で答えていたが、途中でなにかに気づいたかのようにピタッと固まった。
そして、私の心の奥を覗くようにこちらを凝視する。
迅「…君のお父さんの名前は？」
突拍子もない質問だが、その質問で私達はお互いの共通点を悟った。
A「…最上、宗一」
＊
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氷水(プロフ) - 海百合クラゲさん» はじめまして、嬉しいコメントありがとうございます！こういうの…っていったら難しいですが…こういう感じの夢小説少なかったのと、あまり推しを書いてる方がいなかったので書き始めました(笑)気が向いたときに見てやってください〜 (2022年8月2日 22時) (
レス) id: b2d8d7cb3b (このIDを非表示/違反報告)
海百合クラゲ(プロフ) - えー好き。こういうの待ってたわ。ありがたやありがたや〜。 (2022年8月2日 21時) (レス) @page23 id: a38a157b30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氷水 | 作成日時：2022年6月27日 5時
