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jun side


『オッパ、移動する時一緒にいて』


そう言って服を掴んでくるA。
今日は空港へ向かい沢山のペンの中を歩く日。
そして、日本へ飛び立つ日でもある。


「どうしたの、そんな暗い顔して」

『特に何も無いんだけど、なんかオッパと一緒にいなきゃって思って』


この子の勘はとても鋭く、よく働き当たる。
Aが一緒にいると言って聞かない日は何かが起こる、何回も経験してきた。
サセンが近づいてきて引っ張ってきたり、過激なファンが暴れたり。
Caratの民度はとてもいいけれど、1部はやっぱり良いとは言えないようだった。


「んー……わかった、Aと一緒にいるよ」

『ん、なら大丈夫、手繋ごうね』

「うん、こんな可愛い子と手を繋げるの本当に特権だよ」

『そんなことないよ、オッパなんて“大陸の奇跡”でしょ?』

「あーそれほんとに盛りすぎなんだよね」

『そんなことないよ』


そう言ってくすくすと笑う彼女は自身のあだ名を知っているのか、少し気になった。


「でもさ、AもCaratから素敵な名前で呼ばれてるよ」

『えー……あれこそ盛りすぎでしょ』

「ううん、僕はCaratに賛成」

『恥ずかしいんだよね、チャニオッパがからかってくるし』


Aのお気に入りというか、常に隣にいるメンバーはチャニだ。
誰よりも気を許せて、安心して寝れるんだと。
大事なメンバーだけど、Aの口から出てくるのは嫌だな、そう思った。ダメだな、兄なのに。


「可愛いのに」

『そんなことないのに……Caratは本当にあだ名を付けるのが上手』

「そうだね、ハンソラのこともディカプリオって呼んでたし」

『ディカプリオは似てるからでしょ?』

「ならAもその語源になるね」

『あ、からかってるでしょ』



そんな彼女のあだ名は<蒼眼兎>




꒰ঌ ー ー ー ー ー ໒꒱


その日の空港では案の定サセンが駆け寄ってくるも、Aの顔を見た瞬間怖い顔になり睨みつける。


「…貴方がジュンのそばにいるせいで…!!!!」


ファンのみんなはまたAが怪我をするのかとみんな焦っているようで、前の方にいるヒョン達も怖い顔をしていた。
僕からは見えなかったけれど、ウジが顔色を変えてAに駆け寄って耳元で何かを囁いたあと、


wz「A、やめとけ、」

『………』


小声で話しかけるウジを差し置いて、平手打ちをかますような構えで迫ってくるサセンを前に、情けないことに僕は体が動かなかった。

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作者名:輝夜 | 作成日時:2023年4月2日 16時

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