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jh side
1番あってはならないことが起きた。
メンバーが傷つくこと。精神的にも、身体的にも。
なのに1番守らなきゃいけない子を傷つけられてしまった。
こうなることなんて分かってたのに甘く見すぎた。
───ベル、いやAは全てを魅了する。
そんなこと分かってたのに彼女の口の端に着いている血液と、頬に出来てしまった殴られた跡。
こんなこと許されるわけない、完全に油断していた。
「メイクヌナ、手当お願い」
mn「！？ちょ、A！こっちきて！」
『はい、』
ヌナに着いて行き手当を受けているA。
彼女はとても動揺している様子だった。
なんなら俺の隣にいるスニョアも。
hs「ヒョンどうしよう、Aの顔に傷が」
『跡残らないと思うけど、でも痛かったよな、俺ら隣にいたのに』
hs「………うん」
そう言うと落ち込んでしまうスニョン。
この子はAのことが大好きだから、本当に分かりやすくショックを受け自分を責めている。
なら俺はどうした。
こうなることぐらい予想ついたのに守れなかった。
俺こそ責められるべきだ。
hs「ジョンハニヒョン、」
「情けねぇな、ほんと」
hs「ジョンハニヒョンの判断のおかげでこれ以上の被害が出ずに済んだんだよ、」
『その場から出すことしか出来なかったんだ、Aがたくさん傷つく前にって』
そういうとスニョンは優しく抱きしめてくれる。
手当が終わり話しにくそうにこちらに寄ってくるA。
『……おっぱ』
「ごめん、隣にいたのに」
『いいの、……手を出されそうって分かってたんだけど、避け無かったの。彼の想いを受け止めなきゃいけないって』
hs「え、」
『わざと避け無かったの。』
「……それはAなりの誠意？」
『うん、彼だって私たちのことを愛していた“Carat”だから』
そういう彼女は微笑むが、気丈に振舞っているように見えるけれどぎゅっと握られた手は震えていた。
この子がファンを誰よりも大事にしていることなんて俺らが1番わかっているのにこういうことを言わせてしまったし、
きっと彼女自身も怖かったはずなのに、ここで怖かったと言ったら大事になると思っている。
もう大事にはなっているし、来ていた記者たちもこの後報道するだろう。
彼女はわざと避け無かったと言っているけれど、避け無かったにせよ防げなかったのは落ち度だった。
「守れなくてごめん、ちゃんとそばに居るから大丈夫」
hs「怖かったって言っても誰も怒らないよ」
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作者名：輝夜 | 作成日時：2023年4月2日 16時
