サファイアの瞳 (ページ29)

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dn side

「はぁ〜ただいま」

『おかえりオッパ』

「Aもおかえり、汗流しといで。俺後でいいから」

『わかった』

ぜんっっっっっぜん汗臭くもないAにお風呂へ行くように促して自分は一旦自室に戻る。
荷物を全部片付けて洗濯は洗濯機へ入れる、これはしないとミンギュヒョンに怒られる。
風呂場の近くに洗濯機があるから、ついシャワーの音が気になってしまう。覗きなんかしないけど。

「A〜、タオル置いとくね」

『ん、ありがとオッパ』

「ゆっくり入んな〜」

すりガラスから見えるシルエットはとても綺麗で、そのまま一緒に入りたいとか言ったら叩かれそうだから黙っておく。
男なら見たいものだと思ってるけど、Aはまだギリ未成年だし。

とりあえず自分も座ってゆっくりしようと思ってリビングのソファーに腰掛ける。
帰り道にキスした時の顔、可愛かったなー……。と思い出す。
あんな可愛い顔、他のヒョンたちはまだ見てないはず。
バレたらやばいし。でも俺らは割と前から隠れてキスしていた、本当に心の拠り所であっただけで、最初はそんな如何わしい気持ちなんか無かった。
お互いつらかったりした時に触れ合うだけで、本当に気持ちが軽くなったから。頑張れるっておまじない感覚。
それが習慣づいて、歳を重ねるごとに意識し始めたからこうなってしまっていることくらいわかっている。

でも愛しさが勝って当たり前じゃない？
あんな可愛いんだよ？絶対誰にも渡さない、俺のだし。
たとえヒョンでも嫌だ。

『チャニオッパ〜出たよ〜』

相変わらず髪の毛を乾かさずに俺の元へ来るA。
練習生の時からそうだったし、ずっとスングァニヒョンに怒られてる。

「髪乾かさないとヒョンに怒られるよ、風邪も引く」

『オッパ拭いて』

「あーほんと、この子は赤ちゃんすぎる」

『もう16だよ、赤ちゃんじゃない』

「1人で髪乾かせないのに赤ちゃんじゃないの？」

そういうとプクーと頬をふくらませるA、愛しすぎる。
そんな顔しても可愛いだけなのに無自覚なのかな。

「かわいい」

ﾁｭ、とフレンチキスをする。
照れた顔も可愛い。愛しい。感情が溢れそうになる。
いや、溢れていた。

『……オッパ、ちゅーしすぎ』

「俺だけでしょ？」

『うん、オッパだけだよ、みんなには内緒』

まるで赤ちゃんのように俺だけには懐いてくれる。
あーーーー可愛い、絶対結婚する。