サファイアの瞳 (ページ22)

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そうやって過ごしていくうちに耳鳴りがするようになった。
レコーディング中は集中しているから気にならないけれど、終わったあとは気を失うようにベッドで寝る。
当然メンバーは全員様子がおかしいことに気づく。
何も言ってこないけれど、放っておいてくれているのだろうか。
誰かに抱きしめてほしい、初めてそう思った。
けれどそれを口にするのはとても傲慢なことで、私は限界が近かった。

jh「A、入るよ」

ノックと共に有無を言わさず入ってきたのはハニオッパで、頭から布団にくるまってベッドの奥に座る私の隣に腰掛けた。

『……おっぱ、』

jh「Aヤ、オッパに何か話さなきゃいけないことあるだろ？」

『ないよ、大丈夫、』

jh「嘘。Aの目はずっと助けてほしいって言ってるよ。でもAが言ってこないからオッパはずっと待ってたよ」

『…………』

jh「助けを求めても誰も怒らないし、むしろAが泣いてるのみんな心配してる。もう1回聞く、オッパに言わなきゃいけないことは？」

真剣な眼差しで私をしっかり見つめてくれるオッパは、本当に私を心配していたからかギュッと手を握ってくれていた。
迷惑じゃない、そう言ってくれた。
みんな心配している、本当なのかな。
でも嬉しくなってしまって、泣いてはいけないと思いながらもボロボロと涙が出てくるのを止められなくて。

『うぅ〜〜〜……』

jh「A、オッパたちはAのこと守れるよ。」

『ハニオッパ〜……ｯ』

ヨシヨシと抱きしめてくれるオッパ。
私の泣き声が聞こえたのか何事かと入ってくるハニオッパを抜いた12人のオッパたち。

やっと頼ってくれた、と安堵したような表情のスンチョルオッパ。
こういう時はハニが頼りになるよね、と当然かのように微笑んでいるジスオッパ。
Aなんで泣いてるの？と不思議そうな顔をしているジュニオッパ。
私が泣いているのを見て慌てているスニョンオッパ。
泣かせたの誰？と少し怖い顔をしているウォヌオッパ。
もう安心かな、とため息をついているジフニオッパ。
ヒョン知らなかったの？とジュンを見ているミョンホオッパ。
水持ってくるね、と駆け足に戻るミンギュオッパ。
どうしよう！と慌てているソクミナオッパ。
そんなドギョムを落ち着かせようとしているスングァナオッパ。
タオルを片手に傍に寄ろうか迷っているハンソラオッパ。
1番心配していて1番泣きそうになっているチャニオッパ。

助けてもらえる私はとても幸せ者だ。