サファイアの瞳 (ページ11)

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2人目の中国人、名前は徐明浩。
韓国語では서명호と言うらしい。

ジュニオッパと母国が一緒なのでついて回っているみたいだが、私とはまだ話していないし馴染めていない。
かという私も全員と馴染めているかと言われるとそうでも無い。

みんな優しくしてくれるし、仲良くしてくれるけれど男女の仲だから少し距離を置いてしまう。
10代なのになんで、と思うかもしれないけれど、これからグループになるのにそういう理由は関係ない。
みんな私にスキンシップしてくるけれど、どう返したらいいかわからないのが本音だった。
嬉しい半面、これからもこれが続くなら私はきっと精神的にも肉体的にも潰れるだろうと。
そもそも私の男性への恐怖が無くなれば上手に相手できるんだろうけど、それも難しそうだった。

一方、ミョンホさんは馴染み始めていて、さすが男同士だなと思うところはある。
かくかくしたダンスができるらしく、みんな興奮して話をしていた。
多分、全員と馴染める日は遠いのだろうな。

そう思いながら見ていると、私だけ社長から呼び出しが来る。
何故？と思いつつ練習を抜け社長室へ行くと、ニコニコした社長が待っていた。

「やぁ、励んでいるかい？愛娘」

『励んではいます、でもあまり馴染めないです』

「いい知らせをしようと思ってね。君たちはデビューが決まった。もちろんAも含めて、紅一点のナムジャグループとしてね。それでね、Aにお願いがあって呼んだんだ。」

『お父様にお願いされたら断れないです』

「ふふ、いい子だね。でも嫌だったら断ってもいい。
……髪をね、切らないか？あまりいい思い出は無いだろう。これから君たちのプロジェクトをYouTubeで放送することになったんだ。とりあえず今のロングの状態で世間にお披露目して、コメント次第では切る事になってしまうんだ。……いいかい？」

『全然構いません、アイドルはファンの為にあるものです。そして、お父様にお願いされたら断れないです。』

「お父さんはAのロングがとっても好きなんだよ…」

『あぁ…そうなんですね、でも大丈夫です』

「そうかい、ありがとう。それだけだよ、デビューの話はまだ内緒ね」

『はい、わかりました』

練習室へ戻ると、一斉に全員寄ってくるから倒れかけた。
もちろん俺のものだけどという顔をしたスニョンオッパに支えられたが。

sc「なんで社長にAだけ呼び出された？」
wn「なんか悪いことでもしたか？」

信用ないなぁ、、。