【wrwrd】脅威と外資系詰め！！【zm】【shp】 (ページ2)

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脅. ページ2

『…は、はぁ…！』

咄嗟に入った家で息を整える。
普通ならここの家主に｢なんだ！？｣とびっくりさせてしまうだろうがそんな事は関係ない。急に人が家に入ってきても驚きも怒鳴られもしないから。

小さく揺れる蝋燭の火。風と共に血腥い臭いも鼻に入り思わずつまんだ。

『…っこの人も、酷い』

数メートル離れた所では首元を食いちぎられ涎を垂らし白目のまま倒れている家主らしき人間がいる。虫がたかりそうなほど酷い臭いを辺り一体に撒き散らしている。この人だけではなく道端に倒れていた親子や老人達もだ。

こんなことをした犯人はこの村に残る最後の村人である私を同じようにしようとしてるんだろう。

2年ほど前、遠くの村でここと似た事件が起こったらしい。それを知った殆どの村は事件の犯人、人間に擬態する能力のある"人狼"に対抗するため、武器などを用意し現れたときに銃やツルハシ、斧などで迎え撃った。

結果は人狼の勝利。人間たちは跡形もなく食われたようで村に食料を届けに来た人間はあまりの惨状に気を失いトラウマになった、と聞いた。

誰でも人がすっからかんで血塗れの村に来ればそうはなるだろうな。

そしてそれは現に私のいる村でも。

人狼による被害が同時に起こったこともあり、人狼は複数いるのも昨年確認できた。食料運搬をしてくれていたところも全滅、普通の生活から貧乏に落ちた瞬間これだ。

人狼が私を見つけられたら食い殺される、見つけられなかったとしても飢餓で死ぬ。

王都に行って助けを求めるほどの気力と体力ももう残っていない。

転んだり何かに引っ掛けてボロボロになった体や服、汗でベタつく肌。

『こんな人間、食べても美味しくない、ですよー………ふぅ』

どうせ死ぬんだ、絞り出した声は小さかったがこのくらい出しても問題ない。

zm｢って言っても俺の鼻は誤魔化せんで？ええ匂いのお陰で見つかったわ。血ぃばっか嗅いどったからか他の匂い分からんくなるとこやったぁ｣

目の前で仁王立ちをしすんすんと鼻を動かしている"人狼"がいた。

結構長い距離逃げたはずがここに来て約3分、こんなにも早く見つかるのか、

zm｢んー！ほんま美味そう…でも、早くここ出んと君まで血腥くなる｣

そう言って此方に手を伸ばしてきたので思わず目を瞑った、が。

気が付けば空の上、村が真下にあった。

…人狼、なのか？この男。