お前の笑った顔が見たい。【天馬司】 (ページ1)

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フェニックスワンダーランドは今日も笑顔でいっぱいだ。

騒がしい仲間たちと、ショーを見てくれるお客さんたち。

オレはここに来る人々みんなを笑顔にしたいと思っている。

辛いことや悲しいことも今この時だけは忘れられるような、そんなショーがしたいと思っている。

だからどうしても目に焼き付いて離れなかった。

ワンダーステージを、オレたちのショーを遠くから見ていた、1人の少女の姿が。

目に光がなく、無気力で、不思議な雰囲気を纏ったその少女は、オレたちのショーを目にしても、お客さんたちがどれだけ笑っていても、表情は一切変わらず、笑顔にならなかった。

オレは、オレたちのショーで人々を笑顔にする。1人残らず、その場にいるお客さん全員を笑顔に。それでこそ本物のスターだ。

そして知っての通り、オレは未来のスターだ。

天翔るペガサスと書いて天馬。世界を司ると書いて司。

そんなオレがあの少女を放っておけるはずもなく。

「あの子も、笑顔にしなくてはな！」