SJ 草食Ｋ？Ｒ？Ｙ！２

90.かもしれない ページ40

携帯を見て頬が緩む
もしかして、と期待が膨らむ
ふっふっふ…あははっ、キャー！


「Aちゃん、百面相なんてして顔がヤバい事になってるわよ」

「えっ！すみませ〜ん…」


謝りながら頬を押さえるけど、筋肉は緩みっぱなしだ
ヒョニさんに問い詰められて、いぇそんさんがここに迎えに来てくれる事を伝える


「もしかして、やっと？な感じ？」

「わかんないけどぉ、そうだったらいいなって」

「もうね、もし向こうがこないんだったらAちゃんが押し倒しなさいよ！」

「でで出っ出来ませんよそんな事！」

「今は女子が強くなきゃいけない時代なの、肉食じゃないとね。
男はそういう女を求めてんのよ」


ヒョニさんは満足そうに頷くと、「後は宜しくね〜」と手をヒラヒラさせながら出て行った
よし、あと１時間だから頑張ろうっと！

最後の客が帰り、まだちょっと早いけど後片付けをしていると携帯が鳴った
いぇそんさん！…なんだ、きゅひょんか


「もしもーし」

「Aヒマだろ？ご飯食べに行ってあげようか」

「まだ仕事中！ヒマじゃないし〜」

「でももう終わるだろ、俺迎えにいってやるし。わざわざ労力使ってやるし」

「何で上から目線!? 今日はね、いぇ、あ、ごめんお客さん来たまたかけるねバイバイっ」


ドアが開く音がして慌てて電話を切った
しまった、先に札をcloseにしておくんだった…
営業スマイルで振り返る


「いらっしゃいませー」

「いらっしゃいました…」

「いぇそんさん！」


久しぶりに見たその姿
ふにゃりと笑ういぇそんさんに見とれてしまう
なんか変わった、格好良くなった…
これはもしかしてもしかすると、ヒョニさんに言われたように押し倒しちゃうかもしれない

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