SJ 草食Ｋ？Ｒ？Ｙ！２

81.帰りたい ページ31

お母さんがいぇそんさんを見てキャーキャーはしゃぎだした


「私きゅひょん君の大ファンなのよ〜。あんな息子がいたらな…って、あらやだ！
いぇそん君の前でそんな事言ったら失礼よね、私ったら。
でもきゅひょん君可愛いから…あのバラエティーのね、――」


お母さんのマシンガントークが始まった
懐かしいなぁ
でもきゅひょんの話を聞かされてもねぇ
いぇそんさんにごめんと言う気持ちを込めて目配せすると、苦笑いで応えてくれた


「宿舎でのきゅひょんはゲームばっかりしてますね」

「やっぱりそうなのね！もっと教えてちょうだい！」

「そうですね…」


いぇそんさんもお母さんの熱意に負けてプライベートを喋っちゃってるけど大丈夫なの…？
へー、きゅひょんが今ハマってるのは着せ替えゲームなんだ


「おい…」


黙って聞いてたお父さんが小さく声を出した
プルプル震えながら握った拳が白くなっている
怒ってるの!? どうしよう、いぇそんさんが危ないかも!!
お父さんがいぇそんさんの肩をガッシリ捕まえて、自分の方へ向けさせた


「Ｆ(ｘ)のるなちゃんの事を詳しく！」


もーやだこの両親！
帰りたい早く帰りたい速攻で帰りたい


「任せて下さいお父さん！」


いぇそんさんはいい笑顔で親指を立てている
適当に流してってお願いしたのにー
わかったよって言ってたのにー

いぇそんさんをじとっと見ると、お父さんに向けられたよりもさらにいい笑顔で見返してきた
つ、伝わってない…！


「いぇそん君、いい子ねぇ」


お父さんと楽しそうに話すいぇそんさんを見ながら、お母さんが小声で話し掛けてきた


「うん」

「でもお母さんはきゅひょん君がよかったな。
あ、もちろんいぇそん君が嫌だとかは全然ないけどね、きゅひょん君ファンとしてはそう思っちゃうのも仕方がないと思わない？
…でA、きゅひょん君とは面識ないの？」


苦笑いで適当に誤魔化すしか手がない

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