SJ 草食Ｋ？Ｒ？Ｙ！２

70.セレブ ページ20

今日も疲れた…
先月休みを貰ってからは働き詰めだな
Aと連絡とりたいけど、忙しすぎて時間がない
それ以前に話題もないし、何でもないのに電話をかけるなんて俺にはできない
今頃何してるんだろう
ご飯？仕事？お風呂？
全てに自分が隣に居ることを、いつものように妄想しながら宿舎に着いた
おかえりーってりょうくと一緒に振り返るA…いいな


「おかえりなさいいぇそんさん！」


思わずドアを閉めた
俺疲れてるのか？それとも日々の妄想のおかげで幻覚が…


「なんで閉めるの…？」


開かれたドアから寂しそうなAが顔を出した
本物だー！


「びっくりした…」

「私もビックリです、ひちょるさんに誘拐されてここまで来ましたから」

「なんならここに閉じ込めて飼ってやろうか？」


ひちょる兄さんが来てAを捕まえた
なんかえ、ろい！捕まえ方とかフレーズとか夜の匂いがプンプンする！
はっ！今日はメンバー殆どいないから止める人がいない！
とぅぎ兄さんではひちょる兄さんに太刀打ちできない！


「すぐに助けるから待っててくれ！」


荷物を部屋に投げ入れて戻ると、何故かとぅぎ兄さんがひちょる兄さんとAに説教をしていた


「ひちょるはこんな時に冗談でも結び付くような事は言わない！
AちゃんもAちゃんで、隙がありすぎる！もっと警戒心を持って！」

「どういう事？」


とぅぎ兄さんにAの身に起こった事を聞いた
何!?盗撮されていただと!?


「ひちょる兄さんは、その…写真を、見た、の？」

「おぅ、すげぇぞコイツ！全裸で仁王立ちで電話してんだぜ」

「うわうわうわっ！言わないでよ！」

「あとは下着で立ったままコーヒーって、どこぞのセレブかよ。貧乏な小娘のクセに」

「いいでしょ別に！」


Aの下着…裸…
犯人め…！それに、ひちょる兄さんめ…！


「Aいいカラダしてんだよなー」


Aがひちょる兄さんの腕を叩いた
そんな事したらひちょる兄さん怒るぞ!?
ヒヤヒヤしてたのに、ひちょる兄さんは笑いながら叩かれ続けている
あー、Aお気に入り認定…

ひちょる兄さんにとられたら嫌だなぁと、ぼーっとAを見てたら、目があった瞬間にひちょる兄さんの後ろに隠れてしまった
違うから！想像してないから！
少しだけしか想像してないから！

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