【プリパラ】新・恋するフレアシャーベット -バトル・オブ・セレパラ-

第17話 玉露のにごり ページ18

『太陽のflare sherbet(フレアシャーベット) 玉露のにごりver.(バージョン)』


まさかの選曲に騒然となるフロアをよそに、イントロが始まっていく
和楽器のテイストと原曲のドラムスを融合させた斬新なスタイルで

"誰でも知っている、新曲"

これが私の答え

さあ、いくわよ！

♪
『鮮やかな新緑のflare teatime(フレアティータイム)
　急須でいれたようなにごり
　もう誰も迷わせない
　私を見れば答えは そう、ここにある！』

頭サビを歌い上げると、ようやく全てを理解した観客たちが一気にヒートアップしたのがわかった
でも本当の私はここからよ！


♪
『咲くこともできない 一枚の葉
　無数に埋もれていたlesser being(レッサービーイング)
　けれど立ち上がる 世界は変わる
　花より価値ある存在(モノ)へ』

『私は綺麗な桜じゃないけど
　見るだけじゃ足りないの
　選ばれしアイドル―――』

再びサビに入っていく
私はランウェイに颯爽と踏み出していった

♪
『薫り立つ新緑のflare teatime
　急須でいれたようなにごり
　もう誰も迷わせない
　私と来て 夢を叶えましょう―――』


私は世界の中心で、マイクを掲げる―――！


A「メイキングドラマ、スイッチオン！！！！」


雲ひとつない青空―――


風が吹いて、私は視線を前に戻す
地平線まで続くほどの草原が広がっていた

この鮮やかな緑は・・・、

A「これが・・・、私？」

一枚の葉を摘み取って眺める
華やかなアイドルに似つかわしくない、ただの雑草のような葉

A「だったら、こうしてあげる！」

パチンと指を鳴らすと、一枚の葉は緑の雫となってふわりと浮き上がり、
反対の手に持っていた湯呑みの中へと落ちた

次の瞬間、緑一色だった周囲は色とりどりの花々が咲き誇る花畑へと姿を変える
私はその中心で、花よりも優雅に湯呑みに口をつけた

A「さあ、あなたも召し上がれ♪」

万人を魅了する穏やかな笑みで・・・、


『選ばれし、永遠のグリーン・グリーン』！！


そして・・・、


A「エアリーチェーンジ！！！！」


私はきらめく翼を背中に感じた


A「ゴールドエアリー！！！！」


♪
『鮮やかな新緑のflare teatime
　急須でいれたようなにごり
　もう誰も迷わせない
　私を見れば答えは そう、ここにある！』


ドリームシアターが緑のサイリウムで埋め尽くされていく

私はこのとき、本当の意味で、"アイドル"になれた気がした

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