死神様の日記 前編 ページ9
◯月◯日
私が日記をつけるというのも性には合わないが、気まぐれでつけてみようと思う。
まあ、毎日書くわけじゃないし、結構楽だろう。
今日書くことはこれくらいだ。
◯月◯日
あれから大体7年ほど経った。ここまで書いていないことに驚いたから
流石にと思ってページを開いた次第だ。
最近五代神会議で、時空神ヒロを五代神に近い存在として会議に参加させるかを話し合った。
私は反対した。あいつは神なんかじゃない。
好きになったものを永久の時に閉じ込める、ただの悪魔だ。
◯月◯日
最近神の信仰心を落とす内容の絵本が販売されだした。
思ったよりも売れ行きがある。信仰心が落ちれば、五代神であろうと弱くなる。
特に私なんて、恨みを買っているだろうから、すぐに弱くなってしまうだろう。
…私はまだ、弱くなるわけには行かないのに。
夕方にスラム街で孤児を拾った。名をゆあんと言うらしい。
きっとこいつも、私のことを恨んでいる。
◯月◯日
なんと悪魔が攻め込んできた。長い人生で初の体験だ。
信仰心を落とす絵本は、こいつの仕業だったらしい。
信仰心が堕ち、ついにダメかと思ったが
妖狐のガキのおかげで助かった。感謝しなければ。
そして、それにはゆあんも関わっていたらしい。後で褒めてあげよう。
◯月◯日
神が喧嘩していた。いや、マジで。
喧嘩を止めに入ろうと思ったところで、なんと倒した悪魔が再び召喚された。
そこでもまた妖狐のガキが活躍していた。あいつの名前はなんだったか…。
私では手を下せない可能性があったから、Sランクの座敷わらしと神二人を向かわせたが、流石に無理だったらしい。
五代神の1人、破壊神がたまたま近くを通り、救出していた。
あいつは少し力を使いすぎている。たまには休めよ、と言っておいたが、あまり気にしていなさそうだった。
◯月◯日
破壊神の様子が少しおかしい。
やはり、前に力を使いすぎたせいかもしれない。
顔のヒビが悪化している。放置すれば治るだろうが、しばらく能力を使わせないようにしないといけない。
◯月◯日
ゆあんが妖精族の村を燃やした。
その場で私が魂を刈り取った。
なん…そんな…し…
そこだけは、字が霞んでいて読めなかった。
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作者名:青空 冬 | 作者ホームページ:sakurasaku
作成日時:2024年2月10日 22時