戻れない森 ページ10
「ねえ、どぬくさん、本当にこっちの道で合ってるの？」
「そのはず、なんだけど…」
どぬくは走りながら、道順を頭に思い浮かべる。
今まで通ってきた道に間違いはない。
ちゃんとした道を通っているはずなのに、一行に屋敷にたどり着かないのだ。
でも、どぬくはそれを一度経験している。
(確か、その時は…)
白色の小鳥が、導いてくれた。
どぬくは小鳥を手でそっと触る。
小鳥は特に驚いたような様子もなく、大人しくしている。
(また、俺たちを導いてくれれば…)
そう願ったその時、小鳥が頭から降りて、俺たちと同じ速度で飛ぶ。
それは速度を上げて、俺たちの前を飛び、道を示してくれる。
まるで、ついてこい、とでも言われているように。
「…！」
小鳥にひたすらついて行く。
(前よりも、時間が早い！これなら…！)
屋敷の屋根が見える。
(ついた！)
そう思ったどぬくが最初に見た景色は
フードの人物に後ろから刺される師匠の姿だった。
「…っ！」
「えとちゃん！」
シヴァさんが幻影の術を使おうとするのを、フードの人物が片足で蹴って止める。
ｺﾞｷｯと変な音がして、シヴァさんは遠くに飛んでいった。
「痛ったぁ…なんだよ、お前」
妖気で傷を回復しているが、急所な上にだいぶ深そうだ。
結構まずいかもしれない。
「もふくん！たっつん！」
「分かっとるわ！行くで、もふ！」
「りょーかい」
もふが、フードの人物の支配権を奪おうとする。
「…！」
(なに、この人…ガードが硬い！)
もふの支配権を奪う方法は、簡単だ。
意識ではなく、脳が体へ送る信号を支配する。分かりやすく言うと、一種のハッキングだ。
しかし、そこに行くまでに、精神力の壁が立ちはだかる。
精神力が強い者ほど、もふの支配には入りにくい。
「おらぁぁぁぁ！」
たっつんが力任せに雷を放つが、それをフードの人物はいともたやすく振り払う。
しかし、その瞬間、どぬくは気づいてしまった。
フードの人物の攻撃手段は、刀だ。
腰に差されている刀を抜き、素早く対応する。
そしてその刀が、"自分とまったく同じ物"なのだ。
(まさかっ…！)
嫌な予感がした。
時間が戻っていることを知っているのは自分だけ。
他の人が知っているわけがない。
それなのに、目の前のフードの人物は、まるでそれが分かっているかのように
毎回違う動きをした。
(これは―――この人は―――)
フードの下で、
(俺、なの？)
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青空 冬(プロフ) - みいなさん» コメントありがとうございます！やっと２０話行きましたー！応援ありがとうございます！神ってる…✨めっちゃ嬉しいです！いつもありがとうございます！ (2月10日 22時) (
レス) id: dfbd65d4da (このIDを非表示/違反報告)
みいな - わあ〜！！20話おめでとうございます！めちゃくちゃ楽しみです！毎回切る所が神がかってるんですよ、、。（内容も神、ハイ。）6章も見ます！！頑張ってください！！！ (2月10日 22時) (レス) @page20 id: 0fded84a07 (このIDを非表示/違反報告)
青空 冬(プロフ) - みいなさん» コメントありがとうございます！そうなんです…でも、のあさんも結構出す予定です！引き続き見てくれると嬉しいです！ (1月25日 20時) (レス) id: dfbd65d4da (このIDを非表示/違反報告)
みいな - すごい展開になってきましたね……！！のあさん会なのかな？っと思っていたら急な展開に！想像力半端ないですね、、（いい意味で）とっっっっっっても面白いです！これからも応援しています！！ (1月25日 15時) (レス) id: 0fded84a07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青空 冬 | 作者ホームページ：sakurasaku
作成日時：2024年1月15日 22時
