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89回目 ページ8

―――89回目
正直諦めかけている。
いろんな方法を試した。それなのに、師匠はいつだって、俺が行ったときには死んで
シヴァさんが俺の目の前で死ぬ。
シヴァさんじゃなくても、絶対に俺以外の誰かが死んでいる。
毎回、目の前で。

(…目の前で?)

おかしい。
俺が師匠を助けるために行動し始めてから、時間が毎回違ったはずだ。
一分早い、5分遅い、朝に帰る…
それなのに、毎回師匠が死んでいて、シヴァさんが目の前で殺された。
一度師匠と話せたのは、もふくん達に協力を仰いだ時だけ。

走りながら今までのことを考えていたら
だんだんと頭が整理されていく。
白色の小鳥は、頭の上で呑気にあくびをした。

(毎回時間が違うのに、師匠は殺されていた。
 殺されたのが毎回朝だったと考えても、それまでシヴァさんが死んでいない理由が分からない。
 それに、時間軸…毎回戻っているのを、師匠やシヴァさんが知っているような素振りはない。
 殺している犯人は、その事を知っているから、毎回違う行動を取っているのか?)

俺の中では、毎回戻っているのは俺だけだと考えていた。
でも、それが俺だけじゃないとしたら?

(それに、俺を戻してるのが誰かすらわからないし…)

それでも、試してみる価値はあるかもしれない。

(フードの人物は、毎回俺の目の前に現れた…)

もふくんとたっつんがいる時でも、師匠が死にかけている状態でも。

そして、あの人物の"匂い"。
あの匂いは、どこかのあさんに似ている。
いや、のあさんの匂いではないんだけれど。
よくわからない。だけど、いつだってその"匂い"は近くにいるような気がして…。

何回目だったか、フードの人物の招待を暴こうとした。
しかし、フードをつかんだ瞬間、時間軸が戻っていた。

(つまり、フードの人物はそういった行動…殺しという行動に、手慣れている)

どぬくの脳裏を、今まで出会った人達が駆け巡る。
そんな人、正直悪魔以外思いつかない。
でも、走っている間血の匂いもしなかったし、その"匂い"もしなかった。
レベルが上がっているからか、少しだけ五感が上がっているのだ。

(でも…最初は師匠を救うより、フードの人物の正体を探る方が早いかもしれない)
そう思って、俺は、始まりの森の奥へと走った。

絶対に守りたい人→←永遠のループ



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青空 冬(プロフ) - みいなさん» コメントありがとうございます!やっと20話行きましたー!応援ありがとうございます!神ってる…✨めっちゃ嬉しいです!いつもありがとうございます! (2月10日 22時) (レス) id: dfbd65d4da (このIDを非表示/違反報告)
みいな - わあ〜!!20話おめでとうございます!めちゃくちゃ楽しみです!毎回切る所が神がかってるんですよ、、。(内容も神、ハイ。)6章も見ます!!頑張ってください!!! (2月10日 22時) (レス) @page20 id: 0fded84a07 (このIDを非表示/違反報告)
青空 冬(プロフ) - みいなさん» コメントありがとうございます!そうなんです…でも、のあさんも結構出す予定です!引き続き見てくれると嬉しいです! (1月25日 20時) (レス) id: dfbd65d4da (このIDを非表示/違反報告)
みいな - すごい展開になってきましたね……!!のあさん会なのかな?っと思っていたら急な展開に!想像力半端ないですね、、(いい意味で)とっっっっっっても面白いです!これからも応援しています!! (1月25日 15時) (レス) id: 0fded84a07 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:青空 冬 | 作者ホームページ:sakurasaku  
作成日時:2024年1月15日 22時

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