触れてはいけない物 ページ14
「えぇぇ！？るな様！？」
どぬくと九尾の狐の対決に手を出せないでいたもふは
近づいてきた夢魅の神に真っ先に気づいた。
「知ってます！これ！」
「…はい？」
たっつんもこちらを向いて、何に気づいているのかを不思議がっている。
優しいもふは、何を知っているのか聞いてやることにした。
「何を知ってるんですか？」
「えぇっと、憑神さんと妖狐の人がシンチュウしようとしてるって事！」
…ん？
顔が引きつるのを感じる。たっつんも、目を丸くして、そうなん？と聞いてきている。
違う。きっと聞き間違いだ。そうに違いない。
たまたま俺がどぬくさんと未来のどぬくさんが戦っている所から聞こえる轟音で上手く聞こえなかったに違いない。きっとそうだ。
しかし、もふはこの話題をこれ以上掘り下げてはいけないと直感で悟る。
(もしかしたら、るな様の家の中にそういう人がいたから言葉を知って―――)
もちろんそんなわけがなく、春奈の言葉に影響を受けただけである。
(とにかく、ここはあまり触れないで受け流そう！)
「あれは未来のどぬくさんで、殺しちゃったらダメなんです！
なんとかできませんか？」
「殺さずに…ということは、ソクバクというやつですね！」
もふは、るなの言葉を聞き流すことを決意した。
「できます！余裕です！」
るな様の足元からクレマチスの蔓が伸び、花を咲かせる。
「―――はっ？」
九尾の狐は足を取られて、一瞬だけ動きがとまった。
それを好機とするように、蔓は九尾の狐に絡みついていく。
たとえ相手が刀を持っていようと、関係ない。
腕を使うのなら、腕が使えないほど縛り付ければいい。
刀があるのなら、刀を使えなくすればいい。
身動きが取れなくなった九尾の狐は、恨めしそうな目でるなを見つめる。
「できました！ソクバクです！」
「すごいです、るな様！」
「えっへん！私最強なので！」
どこかで聞いたことがあるセリフだが、無視しておこう。触れてはいけない世界線に行ってしまう気がする。
「ﾁｯ…このままだと、師匠が…」
ボソボソとなにかを呟く九尾の狐に、どぬくは目を向ける。
黒色のフード付きマントに、最初に師匠を刺していた、暗器のように隠されたナイフ
服装や気配は全然違うのに、顔だけは全く同じで、少し気味が悪い。
それでもどぬくは、これを聞かずにはいられなかった。
「師匠が、何？」
「…！」
九尾の狐は、驚いたように顔を上げる。
そしてしばらく考えるような素振りを見せて、決意したように口を開いた。
「このままだと、師匠が―――死ぬ」
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青空 冬(プロフ) - みいなさん» コメントありがとうございます！やっと２０話行きましたー！応援ありがとうございます！神ってる…✨めっちゃ嬉しいです！いつもありがとうございます！ (2月10日 22時) (
レス) id: dfbd65d4da (このIDを非表示/違反報告)
みいな - わあ〜！！20話おめでとうございます！めちゃくちゃ楽しみです！毎回切る所が神がかってるんですよ、、。（内容も神、ハイ。）6章も見ます！！頑張ってください！！！ (2月10日 22時) (レス) @page20 id: 0fded84a07 (このIDを非表示/違反報告)
青空 冬(プロフ) - みいなさん» コメントありがとうございます！そうなんです…でも、のあさんも結構出す予定です！引き続き見てくれると嬉しいです！ (1月25日 20時) (レス) id: dfbd65d4da (このIDを非表示/違反報告)
みいな - すごい展開になってきましたね……！！のあさん会なのかな？っと思っていたら急な展開に！想像力半端ないですね、、（いい意味で）とっっっっっっても面白いです！これからも応援しています！！ (1月25日 15時) (レス) id: 0fded84a07 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青空 冬 | 作者ホームページ：sakurasaku
作成日時：2024年1月15日 22時
