頑張り屋の廉くん31

ストーカー・誘拐*All ページ28

海人side

「おはよぉー」

廉「ういー」


朝、下に降りるとメンバー全員が揃っていて

俺が最後に起きてきたみたい。


岸「お、海人おはよう。朝ごはんにするぞー」

「はぁい」


岸くんの言葉に返事をして、いつもの指定席に座って

手を合わせると自然と重なる「いただきます」の声。


「んっ、岸くん」

岸「ど、どうした！」

紫「この卵焼き」

廉「しょっぱいねんけど！」


そう何気なく取って食べた卵焼き。

口に運んだ瞬間にわかった。しょっぱいって。


それは廉と紫耀も同じだったみたいで

岸くんにそう訴えてる。


岸「がちで？！わ！ほんとだ、しょっぱ！まっず！」

玄「珍しいね、岸くんが間違えるなんて笑」

神「ほんとほんと笑」


そう言ってみんなで笑い合う。

あぁこの空間が好きだなぁ俺。


凄くしょうもないことなんだけど

みんなで笑い合う。この時間が大好き。


…ずっと続くと思ってた。

この幸せな空間が、メンバーと笑い合える

それが当たり前になりすぎてたんだよね。


ごめんね、廉。

すぐに助けてあげれなくて。


俺らいつも廉に口うるさくなんかあったら言え

助けるからとか大口叩いてるのに。

気づかなくてごめん。





＊





＊





＊




そして今日は俺らの冠番組の撮影日。

最近は中々予定が合わないことが多くて

2.3週分纏めて撮影なんてことある。


個々でのお仕事が増えてきてるってことだから

嬉しいことなんだけどね。



「おはよーございまーす」

ス「おはよう〜、今日もよろしくね」

「はい！」


すっかりスタッフさん達とも打ち解けて

今では仲良し！笑


ス「あ、そうだ。今日から新人さんがくるんだけどさ」

廉「はい」

ス「初日だから分かんなくてもたつくかもしれないんだけど」

廉「全然平気っすよ。俺らももたつくことよくあるんで」


廉とスタッフさんのそんな会話を聞きながら

俺は衣装に袖を通した。


ス「ありがとね。じゃあ、時間になったら呼びに来るわ」

廉「はーい。お願いします」


それから廉も着替えて、時間になるまで

皆座って適当に時間を潰す。




＊




＊



「紫耀〜」

紫「ん？」

「今度のシングルのダンスのサビなんだけどさ」

紫「あぁ、はいはい」


こうやって、紫耀とダンスの相談をする事はよくある。

今回のダンスは振り付けは担当してないけど、自分で納得いかなかったり

どうするんだっけ？と忘れてしまったら紫耀に相談することが多い


今日もいつも通り相談する

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