頑張り屋の廉くん23

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廉side

それから、紫耀が俺を抱き上げて

ベットに寝かせてくれて…


紫「おやすみ。ゆっくり休みな」


そう言って、俺に布団を掛けてくれて

お腹のあたりをトントンしてくれて


それに安心して俺は、目を閉じた___。



＊



翌朝、目を覚ますと紫耀は

近くに椅子を出して、腕を組んで寝てた。


「っしょっと…」


紫耀の肩に、タオルケットをかけて

外を眺めてると…コンコン__とドアが

ノックされる音が聞こえてそれに返事を

すれば、渡辺先生の声が聞こえてきて


先「あら、平野くん泊まってたの？」

「あー、みたいっす」

先「そか、なんか不安そうな顔してたから…でも今はもう大丈夫そうだね」


流石先生、見抜いてたんや。


「はい」


それから朝の診察を受けて

予定通りお昼から、投薬治療を開始する事に。


先「じゃあ、お昼頃くるね」

「ん、わかった」


それから少しして、紫耀が起きた。


紫「っ…あ、ごめ…寝てた」

「ええんよ。寝ないと倒れるから」


全く。何処まで優しいんよ。ホンマに。


紫「ん、ありがと。先生の診察は？」

「おん、今少し前に受けたで、」


そう説明してると、看護師さんが

朝ごはんを持ってきてくださって…


内心、治療が始まったら、吐き気や

だるさで食事もまともに取れんやろなとか

思いながら、俺は白米を頬張った。


紫「たくさん食べて体力つけなきゃな」

「おん、せやね。って紫耀、仕事は？」

紫「あー、うん。今日はオフだから大丈夫だよ」


そういえば、今日オフなんは

俺と紫耀と岸さんやったっけ。


なんて、ご飯を食べながら

頭の中でみんなのスケジュールを

思い出して、紫耀と少しだけお話しを

しながらご飯を食べた。


「しょおも、朝ごはん買うてきたら？」

紫「あ、そうだね。ちょっと行ってくるわ」

「おん」


紫耀が病室を出て、1人になった瞬間

何故か、涙が溢れて止まらなかった。


…あ、そっか

俺、怖いんや。


大丈夫やと思ってたんやけどなぁ、

意外ときてるもんなんやなぁ、


心はホンマに素直や。

でも、大丈夫。大丈夫と

自分に言い聞かせてると紫耀が

戻ってくる前に何とか涙を止められた。


紫「ただいまー」

「お、おかえり」


それから紫耀がご飯を食べてる所を

ただひたすら眺めて、写真を撮って


紫耀も食べ終わって、話をしてたら

あっという間にお昼になり、先生が

点滴パックを片手に病室を持って入ってきた。


その瞬間、身体に力が入ったのがわかった

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